ホァンサ群島の主権保護にあたった犠牲者の冥福を祈る儀式

ホァンサ群島の主権保護にあたった犠牲者の冥福を祈る儀式 - ảnh 1
(写真:vnexpress)


この間、中部クァン・ガイ省、リー・ソン島はホァンサ群島の主権保護のために犠牲となった兵士たちの冥福を祈る儀式の準備作業の高揚した雰囲気に包まれています。これは数百年前から継承されている年中行事で、沿海地域ならではの文化です。先頃、この儀式は国の無形文化遺産として認定されました。では、この儀式はどのようなものなのでしょうか?

クァン・ガイ省のサ・キ港から高速船に乗って1時間でリー・ソン島につきます。この数日、リー・ソン島の港は観光客で賑わっています。人々はこの地域独自の行事・ホァンサ群島の主権保護にあたった犠牲者の冥福を祈る儀式への参加を待ちこがれています。


ホァンサ群島の主権保護にあたった犠牲者の冥福を祈る儀式 - ảnh 2

(写真:vnexpress)

この儀式はリー・ソン島だけでなく、当時、ホァンサ群島の主権保護に兵士を派兵したクァン・ガイ省の沿海各地域でも催されます。これは封建時代に王様の指示に従って、ホアンサとチュオンサ群島に出向き、東部海域に対するベトナムの主権保護にあたって、犠牲となった兵士の冥福を祈るためのものです。リー・ソン島に住むグエン・バン・フックさんは次のように語りました。 (テープ)

「島民はホァンサ群島の主権保護のために犠牲となった兵士たちの冥福を祈る儀式を共同で催します。また、旧暦の3月15日にはぞれぞれの家庭で同様の儀式を行います。私は供養物の購入を担当します。儀式に使われる供養物には小船、兵士を()した人形、生きた豚や鶏が含まれます。」

フックさんはこのように語りました。

ホァンサ群島の主権保護にあたった犠牲者の冥福を祈る儀式 - ảnh 3

儀式が行われる期間中、リー・ソン島の住民は数百年前に使われていた船を模した小船を海に流します。小船の中にはホァンサ群島に出向いた兵士を模した人形やその所持品が乗せられます。リー・ソン島の住民は人形がその人の身代わりになると考え、ホァンサ群島に出向いた兵士を激励するとともに、安心感を与えるよう、人形を供養したのです。ビン・アン村に住むレ・ズさんは次のように話しました。(テープ)

「儀式の開催を機に、住民たちはホァンサ群島の主権保護にあたって犠牲となった兵士を偲び、祖国の防衛に励む決意を固めました。」

ズさんはこのように話しました。
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数百年前、リー・ソン島の住民であった兵士たちは王様の指示に従って、ホァンサ群島に出向いて、海上国境標識の設置や潮の昇降(しょうこう)の測定にあたりました。現在、リー・ソン島ではチュオンサとホァンサ両群島に対するベトナムの主権を立証する数百点の歴史的現物や資料が保存されています。ハノイに住むホアン・ナムさんは次のような感想を述べています。(テープ)

「ここに来る前はこうした貴重な資料が保存されているなど想像できませんでした。ホァンサ群島に対するベトナムの主権を示す証拠を見て、嬉しかった。」

リー・ソン島の住民は何世代にもわたって犠牲となった同島出身の兵士たちを誇りに思っています。島民の一人は次のように語りました。(テープ)

「大昔に先祖はホァンサ群島の主権保護に身を捧げました。リー・ソン島の住民は子供からお年寄りにまで国家の主権を保護する責任があります。これは受け継がれるべき伝統だと思います。」

リー・ソン島の住民はホァンサとチュオンサ両群島で漁獲をして、生計を立てていますが、祖先の伝統を継承して、両群島の主権保護に励んでいます。

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