ホンチュオイ島のチャリティー授業

ホンチュオイ島のチャリティー授業 - ảnh 1

ホン・チョイ島は南部最南端カー・マウ省、チャン・バン・トイ県、ソン・ドク村にあり、大陸から17海里離れている面積1・4平方キロメートルの島です。

島には電気、幹線道路、学校、診療所、生活用水などライフラインが整備されていないため、この島に駐屯する国境警備隊と住民の生活は様々な困難に直面しています。

ただ、こうした困難な状況の中でも、国境警備704号の幹部、兵士は子供向けのチャリティー・授業を維持しています。300段の階段を登りきった後、滑りやすい道を歩いてゆくと、教室に着きます。

教室は仮設ハウスで、2列に並べられた4つの机と黒板しかありません。また、電球は一つもありません。生徒は小学1年生から4年生の19人ですから38の瞳で輝いています。

国境警備704号の責任者グエン・フン・チャン中佐は「これは地元の唯一の授業で、毎週月曜から土曜の午前中に開催され、生徒は皆一緒に通っている」と明らかにし、次のように話しました。

(テープ)

「子供たちは極めて困難な生活の中で苦しんでいるのを見て、チャリティー授業を開くことにしました。私たちの幹部が教師を務め、子供の指導にあたっています。」

チャン中佐はこのように話しました。

この授業は10年前に始まりました。警備704号の幹部、兵士は各家庭を回って、子供たちに授業に通うよう勧めました。ホン・チュオイ島の住民は生計を立てるため、常に沖合いに出ていることから、授業の維持は難航するとみられます。

授業担当者チャン・ビン・フック中尉は「各家庭に出回って、子供を教室まで連れて行ったこともある。この授業は内地の学校と違って夏休みなどはなく、教師が出張する時だけに休む」と語りました。

(テープ)

「師範学校に通ったことはありませんが、友達から送られた教師用指導書を研究した上で、簡単で分かりやすい方法で授業を行っています。文学、算数、歴史、地理、自然科学を教えています。これからもう一科目を増やすよう頑張ります」

ホンチュオイ島のチャリティー授業 - ảnh 2
子供を教えているフック中尉

フック中尉は仕事で忙しいですが、子供を愛する心で、教科書の作成や教育方法の研究に力を入れています。また、友達や親戚に対し、学習用具や衣服の寄付を呼びかけました。授

業を担当してからこの3年、フック中尉は晴雨を問わず、毎朝、山の麓で子供たちを待って、教室に連れて行きます。

(テープ)

「毎日、子供を教室まで連れて行っています。雨の日は、子供一人一人を背中におぶって、何回も登ります。私たちは気迫と責任感で子供の指導を行っています。彼らが愛してくれることが何より大切なことです。」

フック中尉はこのように話しました。

教師の分かりやすい教え方のお陰で生徒たちは学習で進歩を見せています。4年生のチャン・ティ・タオさんは次のように語りました。

(テープ)

「7歳から授業に通っています。今年は4年目となりました。先生をとても敬愛しています。先生を喜ばせられるよう、学習に頑張りたいと思います。また、学習条件が楽になるように、電球の光があることを望んでいます。」

ホン・チュオイ島の居住地1号の責任者レ・バン・フオンさんは「これまで生活が手一杯だったため、住民らは子供たちの学習までに関心を寄せなかった。15、6歳になっても識字教育を受けない児童はたくさんいる。この数年、兵士たちが開いた授業により、子供たちは皆、識字教育を受けるようになった」と明らかにし、次のように話しました。

(テープ)

「この授業の意味は大きいものとなっています。フック先生は子供たちの指導に熱心です。子供たちが十分な育成の機会を受けられるよう、電気、学校、道路、診療所が整備されることを願っています。」 フオンさんはこのように語りました。

こうしたボランティア授業を通じて、教師を兼任する国境警備隊の兵士たちは島の子供たちに明るい未来への道を切り拓くことでしょう。

 

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