中秋節の声が聞こえるようになると、首都ハノイを初め、全国各地、伝統的な星形の提灯を売る店が沢山並びます。星型の提灯と言えば、北部ナムディン省ナムチュク(NamTruc)県バオダップ(BAODAP)村が直ぐ思い出されます。ベトナムの人々はこの村を「星型の提灯の村」と呼んでいます。バオダップ村の村人によりますと、同村の伝統的な星形の提灯作りはかなり昔から伝わるということです。現在、バッダプ村には 民家およそ1000戸がありますが、その内、300戸は星型の提灯を生産しています。以前までは、同村の製品はハノイ市や港湾都市ハイフォン市、クァンニン省などの北部各地方に主に出荷されていましたが、今では、北部から南部までの各地方で愛用されています。
以前は、星型の提灯作りはバオダップ村の人々の副業だけでしたが、今では、主な職業になっており、地元住民に高所得をもたらしています。ブ・バン・カン(VuVanKhang)さんの家は5代に渡って提灯作りを行っており、バオダップ村で一番大規の大きな星型の提灯を生産する家族となっています。彼の家族はこの伝統職業の保存・発揮に力を尽くしています。
ブ・バン・カンさんの話をお聞きください
「テープ」
「私の家族は5ヶ月から6ヶ月に渡って、同村の他の民家2・3戸に星型の提灯の生産を頼んでいます。単純な農業生産と比べて、この産業の所得は4倍から5倍高くなると思います。ですから、村人誰もがこの産業を発展させたいのです。一人の月収は400万ベトナムドンから500万ベトナムドンにのぼります。」
カンさんはこのように語りました。
星型の提灯を生産する工程は職人の器用さ及び忍耐力が求められています。また、創意工夫も綺麗な星型の提灯を作るため重要な要素となっています。ですから、それぞれの家庭は異なる様々なモデルを製作します。ブィ・ティ・ニヤイ(BuiThiNhai)さんは次のように語りました。
「テープ」
「私の家族は白い紙で星型の提灯を生産する唯一の家族です。私の家族の提灯はクァンニン省に出荷するだけです。何十年もこの仕事を続いてきた私の家族は年平均、2・3000個の提灯を生産しています」
ニヤイさんのはなしでした。
バオダップ村は年平均、星形の提灯200万から250万個を生産・出荷しています。同村の子供も提灯を作ることも出来ます。先ほどのニヤイさんの娘であるファム・スァン・ホンさんの話を聞いてみましょう
「テープ」
「今年19歳になりますが、5歳から星型の提灯を作ることが出来ました。一日に、星型の提灯を400個作ることが出来ます。勉強の後、時間がありましたら、星型の提灯を作っている両親を手伝います。」
ホンさんの話でした。
星型の提灯は子供たちに喜びをもたらすだけでなく、ベトナムの文化の特色でもあります。ですから、ベトナム人も外国人も中秋節をこの提灯で祝ってほしいと思います。