国境でリャカーを引く女性たち




リャカーを引く女性たちは少数民族パッコ族の人々ですが、毎日、ベトナム中部クアンチ省ラオバオ町のラオバオ国境検問所からラオスのサバナケット省のデンサバン検問所までリャカーで荷物を運ぶ仕事をしています。

国境でリャカーを引く女性たち - ảnh 1

リャカー引きの女性グループの創始者グェン・ティ・チュオンさんは、この仕事をするきっかけについて触れました。「2003~2004年頃、農作業の仕事は大変でしたが、生活もまだ苦しかった。そのころ、国境検問所での貿易取引活動が盛んになった。

そこで、義妹を誘って、国境検問所で荷物担ぎの仕事をしました。1回の荷物担ぎは1万ドンないし1万5千ドン、約50円程です。一日およそ15万ドンを稼ぎました。そして、二人は、一度に沢山の荷物を運ぶ為に、リャカーを造ることにしました。それ以来、一日数百キロの荷物を運ぶ日もあったし、収入も5~6倍に増えた」と明らかにしました。

(テープ)

「荷物担ぎは大変だったので、木製のリャカーを作ることにしました。当初は2人で2台でしたが、そやがて4台もを製造したんです。現在は、他の女性たちと協力し合って、リャカーは10台になりました。」

2005年に、現地行政当局の支援を受け、リャカー引きの女性グループが正式に発足しました。これまでに、このグループは80人の会員を擁し、およそ100台のリャカーを所有しています。この仕事のお陰で、会員たちの生活は大きく改善されてきました。

会員の一人ホ・ティ・ヌさんの話です。

(テープ)

「以前は、農作業をしたり、薪をとる仕事をしていましたが、収入は低かったです。今では、飲食の需要に十分に応えるようになったよ。一日だいたい3~4回運ぶかな。一回運ぶと約30万ドンをもらえますよ。」

国境検問所では、荷物をリャカーで運ぶ仕事をして以来、多くの女性の家庭は、粗末な家から立派な家を建て、テレビやバイクなどを完備するようになりました。


国境でリャカーを引く女性たち - ảnh 2

ラオバオ町女性協会のボ・ティ・チュウ会長は次のように明らかにしています。

(テープ)

「かつて、女性たちはコミュニティの活動にあまり参加しなかったです。それに、周辺の人々との交際は狭かったです。でも、リャカーの運搬人グループに参加してから、彼女らは活発になりましたよ。」

リャカーを引く女性たちは仕事をしながら、国境地域の安全と社会秩序に寄与しています。先ほどのチュオンさんは次のように明らかにしています。

(テープ)

「グループの会員になった人は、国境検問所とグループの規定を守らしなければなりません。それは、先ず、不法越境者を運んではならない。禁制品を運ばない事。そして、苦しい状態を抜け出す為に、頑張るという事です。喜ばしい事は、皆はそれらの規定を守っています。」

リャカー引きの女性グループは、生計を立てると同時に、2008年以来、「ホーチミン主席の道徳を見習う」運動に応えて、「節約の米びつ」という運動に積極的に参加しています。この運動に参加する人々は、恵まれない家庭を支援するために、「節約の米びつ」に一日一掴みの米を寄付することになります。

国境検問所におけるリャカー引きの女性グループは、リャカーを引くのは単なる仕事と収入のためだけでなく、困難と分かち合うチャンスでもあります。最も重要なことは、彼女たちは国境地域での秩序に寄与している事です。


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