少数民族の朝市 2013年1月25日 | 16:00:00 ベトナム中部にあるクアンナム省の山岳地帯、タイザン県で、朝市が行われるようになりました。そこでは、少数民族のコトゥ族が生産した農産物を主に扱っています。この県は今まで、自給自足の生活でしたが、この朝市で、売買市場が出現、地元住民の需要に応えることができるようになりました。 朝市は通常、早朝4時からはじまります。県内の遠方からの人々も市に集い、農産物の値段について話します。品物は、サトウキビやポナンというもち米、タニシ、果物、蜂蜜など周辺の特産品だけですが、これはシンプルなコトゥ族の生活様式を表しています。品物の値段は、野菜と果物を除いて全体的に安くなっていますが、これは地元住民の所得に見合う設定です。朝市で何も買わない人もいますが、ほとんどの人たちが市場の雰囲気を楽しんでいるようです。 朝市に足を運んだ女性は次のような感想を述べています。 (テープ) 「朝市に行って、他の村の人たちと交流できて、嬉しく思います。朝市では、タニシやもち米、玉ねぎ、サトウキビなどを売っていますが、こういう物は、以前は、みんなそれぞれの家庭の中だけで消費していました。でも、今は、いろんな人と売り買いできて、楽しいです。」 少数民族の朝市では、全ての農産物の値段が決まっています。売り手はそれに基づいて商売します。野菜と果物の値段は、他の地域で売られているのと大体同じです。これは、売り手である地元住民の生活の改善や貧困の解消に役立っています。タイザン県は、地方での売買市場とコトゥ族の人達の交流の場を増やす取り組みに積極的です。朝市は、コトゥ族の独自の文化の保存にも貢献するといいます。 タイザン県人民委員会事務所のレ・ホアン・リン所長は次のように話しました。 (テープ 「タイザン県はクアンナム省の山岳地帯にあるので、独自の文化を持っています。周辺の特産品を扱う朝市でもそれが見て取れます。市場によって、地方の文化の価値が高まると思っています。」 タイザン県の朝市は、一日3時間だけです。それが終わると、コトゥ族の人々は家に戻って、また翌日の朝市のための準備をするのです。 ご感想 提出する 他の情報 愛情たっぷりの食事 「メイク・イン・ベトナム」コンピューターの製造を目指すタインジョン社 工業団地の緑化に向けたビンズオン省の決意 外国市場でも好まれるベトナム製品