現代社会におけるベトナム的伝統家族

現代社会におけるベトナム的伝統家族 - ảnh 1

今年6月28日の「ベトナム家庭の日」のテーマは「家族の絆を強める」とされています。これは、幸福、平等、進歩、円満な家庭作り目標の達成へ向けています。また、この数年間にベトナムで行われてきた「文化的な家庭作り運動」に繋がる主要な価値とされています。

昔からベトナム人は、両親への親孝行、親子・夫婦・兄弟への道義、祖父母・両親・周りの人へのマナーという基礎に従って文化的家庭作りを行ってきました。ベトナムの家庭はそれらの良き基準で形成され、発展し、民族食文化の形成に寄与してきました。現在の社会が色々な変貌を見せながらも、多くの家族はその伝統的な文化を維持しています。

その一つの例はハノイ市ザグ(GiaNgu)通りに住むグェン・カク・チお爺さんの家族です。チお爺さんは80代になったものの、子孫に祖先の伝統的基準に従って生活を教えています。チお爺さんにとって、4世代が仲良く同居するのは簡単なことではありません。チお爺さんは「家道(かどう)の強固な土台は幸福な家庭の根本であり、その幸福な家庭作りには時間がかかります。その中に、父と母は子どもに方向を導き、良い手本を示さなければならない。」と述べました。
そこで、この数十年、 チお爺さんの四世代が同居する家族では、夕食がいつもとても楽しく、賑やかな時間のようです。

チお爺さんは次のように語りました。

(テープ)

「私はいつも子孫に対し『親や高齢者を敬い、年下や弱い者に優しくする』ということを厳格に教えています。家風の礼儀正しさを維持しなければなりません。私の考えは、父親は家族の柱です。つまり父親は家の屋根です。雨漏りする家は壊れるでしょう。ですから、私はいつも子どもへの教えに配慮しています。子どもたちが社会に役立つ人になってもらいたいのです。」

実際、人民の生活が改善されると、家庭内に多くの問題点が発生するのが現状です。特に、道徳の衰退状態が出現するにつれて家庭内の関係が揺れやすくなり、壊れやすいです。夫婦は互いに関心を持つ時間も短縮され、両親は子どもの面倒を見るチャンスも少なくなっています。それと同時に、家庭内暴力の状態は農村部は僻地のみならず、都市部の家庭でも引き起こしつつあります。そのため、礼儀正しい家庭作りは近代社会における人間の要素を活用することができます。家族のみんなが仲良く同居できるようになります。

ハノイ市ロンビエン区に住むグェン・ティ・ハオさんは次のように語りました。

(テープ)

「どこにいても、どんな時代でも、家族という土台がなければ、どんな仕事であろうと成功できません。礼儀正しくない家族は家族の土台と誇りを活かすことができません。そのため、父母は常に子どもに良い手本を示さなければなりません。」

一方、文化スポーツ観光省・地方文化局のハ・バン・タン元局長によりますと、文化的家庭作りは完全な社会発展に繋ぐ土台となっています。その中に、家族関係、学校と社会との関係のバランスをとる必要があります。家族らは若い世代に対し人間への愛情、愛国心を教える責任を負わなければなりません。それと同時に、各社会組織は家族と社会活動を結ぶ諸活動を頻繁に行う必要があるとしています。

タン氏は次のように語りました。

(テープ)

「核家族は文化的価値を培う責任があります。というのは、家庭がないと社会もなくなるからです。ですから、良好な家族を維持するために、親子などの家族関係を緊密にしなければなりません。」

近代的な社会作りに向けて、家族の伝統的価値を活かすことはそれぞれの家庭の幸福であるだけではなく、社会の繁栄と土台にもなっていくことでしょう。

ご感想

他の情報