薬草の持続可能な開発 を目指すソンラ省

(VOVWORLD) -ソンラ省は、54万ヘクタールに及ぶ森林を所有しています。現地の行政当局は、森林の傍に住む人々に対し、森林保護のかたわら、森林の土地で薬草の栽培を行うよう働きかけました。

ベトナム北部山間部ソンラ省は、各種の薬草の栽培に適する天候や土壌に恵まれた地方です。しかし、これまでに、現地における薬草の栽培は、点々に散らばって行われていたので、収穫量は高くないし、市場の需要に応えられないという状況にあります。こうした状況を克服するために、ソンラ省は、「富を築く」植物として薬草を発展することにしました。そこで、薬草の栽培業者に対して、先端技術の移転、薬草製品の品質と安全の管理・監視などを促しています。

ソンラ省は、54万ヘクタールに及ぶ森林を所有しています。現地の行政当局は、森林の傍に住む人々に対し、森林保護のかたわら、森林の土地で薬草の栽培を行うよう働きかけました。

統計によりますと、ソンラ省には、約1万3千ヘクタールの土地で栽培されるカラトウキ(唐当帰)、アマチャヅル(甘茶蔓)、キキョウ(桔梗)、ソウカ(草果)、アーティチョークなどの貴重な薬草を含む560種類の薬用植物があります。これらの薬草は、同省のバクイエン、モックチャウ、バンホの各県で集中的に栽培されています。

バクイエン県ハンチュウ村には92の世帯があり、全ての村人は少数民族のモン族です。以前、村人たちは、稲の栽培、水牛と牛の飼育で生計を立ており、1000ヘクタールの森林の保護に当たっています。そのため、住民の生活はギリギリの状態にありました。

経済発展を遂げ、困難な状態を乗り越えるために、2000年に、村人たちは、森林の土地で草果の試験栽培を始めました。その結果、草果の木は順調に成長し、高い収穫量をもたらしました。現在まで、殆どの世帯は、草果を栽培しています。ハンチュウ村の村長ザン・ア・ゾさんは次のように明らかにしました。

(テープ)

「森の中の土地で草果の栽培をすることは、家庭経済を助ける一方、森の保護に貢献します。毎日、私たちは、森の中に入って、草果の木の手入れをしながら、森林保護をするからです。そのため、森林伐採の件数は遥かに減ってきましたよ。」

ソンラ省は、薬用植物の栽培面積を拡大させるために、現地での薬草栽培への投資を奨励したり、地元の天候や土壌などに適する薬草の栽培に集中しています。バクイエン県人民委員会のグエン・ドック・ティン副委員長は次のように語りました。

(テープ)

「私たちは、村人の薬草の買いつけのため、協同組合の設立を指導しました。同時に、薬用植物の栽培への投資を誘致するように、優遇政策を講じています。」

一方、ソンラ省農業農村開発局のカム・ティ・フォン副局長は次のように明らかにしました。

(テープ)

「薬草の消費先を模索するために、ソンラ省農業農村開発局は、幾つかの機関と連携して、地元の得意な薬草の商号作りを行うと同時に、国内外の市場に薬草のPRをする方針です。」

なお、ソンラ省は、薬草の持続可能な開発と2025年までに、薬草の栽培面積を10万ヘクタールに拡大させるように取り組んでいます。

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