(VOVWORLD) -北部山間部ハーザン(Ha Giang)省ドンバン(Dong Van)県は、全国で貧困状態にある62県の一つでしたが、この間、現地の貧困解消作業は多大な成果を収めたことで、住民の生活改善に大きく貢献しています。
ドンバン県には、19の村、17の町があり、モン族を初めとする17の民族が共存しています。この数年間、現地の行政当局は、経済発展を貧困解消、新農村作りと結び付けて行う主要任務を掲げています。2017年3月に、ドンバン県人民委員会は、「2016~2020年期において特別困難な状態を脱出する村落の構築計画」を始めました。この計画は46の村落で実施されましたが、現在まで、既に30の村落が特別困難な状態から脱出しています。
タン副委員長=VTC |
毎年、ドンバン県行政当局は、貧困世帯、貧困線に近づく世帯、及び、生活の中水準を満たした世帯を分類します。その上で、最も貧困状態にある家庭に、畜産や栽培、手工芸品の生産などに励むために、融資調達の便宜を図ります。ドンバン県人民委員会のジン・チ・タン副委員長は次のように語っています。
(テープ)
「畜産分野で、私たちは、牛の飼育に集中しています。同時に、牛の飼料として牧草の栽培をしています。その他、蜜蜂の飼育を行っています。毎年、約8トンの蜂蜜を採取していますよ。行政当局は、蜜蜂の飼育農家に24カ月の無利子融資サービスを提供します。この政策は、貧困世帯の生産発展に便宜を図ることが狙いです。」
その一方で、ドンバン県は、経済的高い価値をもたらす植物の一つであるソバを栽培しています。ソバ粉を利用したケーキや、お茶、お酒などを造ることが出来るからです。また、毎年、ソバの花祭りはドンバン県で開催され、数多くの国内外の観光客を魅了しており、地元の歳入に貢献しています。
手織りを行うサフィン農林業総合サービス生産協同組合 |
その他、ドンバン県では、多くの優れた生産経営モデルが出てきました。手織りを行うサフィン農林業総合サービス生産協同組合の代表は次のように明らかにしました。
(テープ)
「生産協同組合は、ドンバン県に住む貧困状態にある96人の女性を雇っています。手織り製品は安定的した消費があるため、組合員の月収は約4百万ドンないし6百万ドンになります。現在、私たちは、市場の拡大、社員を増やす方針です。」
一方、ドンバン県行政当局は、貧困解消作業に社会全体の力を活用しています。先ほどのドンバン県人民委員会のタン副委員長はまた次のように述べています。
(テープ)
「私たちは、多くの組織や個人に貧困世帯への支援を呼びかけました。これまでに、支援者からの寄付金は、貧困解消と生産発展事業に大きく貢献してきました。その一方で、手織りや、手工芸品の生産などのモデルの構築を集中的に行っています。」
現在、ドンバン県は著しく変化しています。同県は、2020年までに、全ての村落が特別に困難な状態を脱出できるように、貧困世帯の引き下げ率を年平均6.32%にするという目標を掲げています。