農業へのハイテク導入に励むラムドン省ラムハー村の女性たち
(VOVWORLD) -中部高原地帯テイグエン地方ラムドン省は、農業にハイテク技術を積極的に取り込んでいる地方の一つとなっています。
近年、同省に住む少数民族は、野菜、花の栽培に思い切った投資を行い、ハイテクを導入しています。ラムハー県フィト村の住民は、かつてコーヒーを専門に栽培していましたが、収入は多くはありませんでした。現在は、コーヒーの傍ら、根菜の栽培も行い、収入は着実に増えています。
ビニールハウスの中で、根菜の手入れをしているカ・ルオンさん |
ラムハー県フィト村フィソウ集落を訪れると、コーヒー畑、ビニールハウスが点在している多くの大きな家が見られるでしょう。少数民族クホ族出身のカ・ルオンさんの家は、玄関がアスファルト道路に面し、家の後ろには、水や肥料の自動供給制御システムが整備された約700平方メートルのビニールハウスがあります。カ・ルオンさんは、コーヒー豆を売ったお金の約5億ドン、304万円程をビニールハウスに投資しました。また、生産コストは、政策銀行から低金利で借り入れているそうです。カ・ルオンさんと住民たちはコーヒーの栽培方法には慣れていましたが、ビニールハウスの中での根菜については、皆は一から栽培方法、手入れ技術を勉強しなければなりませんでした。カ・ルオンさんは次のように語っています。
(テープ)
「根菜の手入れ技術を自ら勉強しました。根菜の栽培を行っている地方に行って、栽培業者に根菜の手入れ方や、種子の種類などに関する知見を身に付けました」
根菜の栽培はコーヒーの栽培と全く違う新しい技術です。カ・ルオンさんは、早朝、あるいは正午、夜の時間を利用して、根菜の手入れをしなければなりません。卸売業者は、カ・ルオンさん一家の根菜農園まで行って、市場の価格より高い値段で買い付けたため、販売先探しの心配がなくなるかたわら、毎月、約1千万ドンの収益を得ています。この収入は彼女の一家の生活を養うのに十分です。そのほか、カ・ルオンさん一家は、家畜、家禽を飼育し、水稲の栽培をしています。
カ・ルオンさんは、ビニールハウスの中で根菜を栽培することは我が家の生産活動にとって全くの未知な経験であると明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「以前、私たちは、時代遅れの農法として、コーヒーの木しか栽培しませんでした。コーヒー豆の収穫期は年に1回しかなかったので、生活費と子供の学費は知り合いから借りなければなりませんでした。年末に、コーヒー豆を売った収益は全ての借金を返済することができませんでした。そこで、コーヒーの傍ら、根菜の栽培をすることにしました。根菜による収入は少ないですが、毎月何回も収入を得られますから」
この数年間、ラムハー県の各レベル女性協会は、女性たちに農作業や畜産への先進的科学技術の導入を働きかけており、経済開発に好ましい条件を提示しています。フィト村女性協会のカ・ソアン会長は次のように語っています。
(テープ)
「カ・ルオンさんは、女性協会の会員であり、困難を乗り越えて、家庭経済の開発に励んでいる人です。女性たちは現地の社会経済開発に貢献するために、カ・ルオンさんのお手本を見習ってほしいです」
近年、ラムハー県を始めとするラムドン省の少数民族の生活は著しく改善しています。これはそれぞれの家庭の努力の傍ら、行政当局、関連機関のサポートがあってこその結果でしょう。