コトゥ族の伝統文化の保存

コトゥ族の伝統文化は歳月を経るにつれ、多少衰えてきましたが、コトゥ族の人々は伝統楽器の演奏や祭りの開催などを通じて文化の保存に力を入れています。また、クァンナム省に住むコトゥ族出身のアーチストは伝統文化教育教室を効果的に営んでいます。

コトゥ族の伝統文化の保存 - ảnh 1
シエクさんの舞踊教室

コトゥ族の民族舞踊トゥントゥンザザ(Tung tung da da)の舞いを教えるクラスの音をお聞きいただきました。ドンザン県、ソンコン村、ボホン集落に住んでいるブリン・ティ・シエクさんは午後になると毎日、子供達にトゥントゥンザザの舞いを教えます。 シエクさんは次のように話しました。

(テープ)

「幼いな頃から、お婆さんやお母さんたちからこの舞いを教わりました。今、子供たちに民族の源への理解を深めてもらうよう、この舞いを教えるのです。子供たちはまじめに練習しています。まだ、4歳になっていませんが、美しく踊れる子もいますよ。」

一方、村人はシエクさんの家の前に集まって、子供たちの舞いの練習を眺めながら、話し合っています。ボホン集落の住民ア・ラン・ドレさんは子供たちの練習を見ると、自分の幼い頃を思い出し、次のように話してくれました。

(テープ)

「私は舞いができますが、子供たちにうまく教えることができません。ですからシエクさんが教えるのを見て、嬉しく思います。子供の練習を何も助けられませんが、子供たちを元気付けようとしてクラスに来たのです。ボホン集落の住民は誰もがこの舞いができますよ。」

コトゥ族の伝統文化の保存 - ảnh 2
ハインさんと銅鼓のドラとシンバル教育クラスの子供たち

2年前からナムザン県、ズオイ村に住むブリン・ハインさんは銅鼓のドラとシンバル教育クラスを開いています。ハインさんは普通、大人を教えますが、学校の夏休みに子供を教えます。ハインさんは次のように語りました。

(テープ) 「我が県の大人はドラとシンバルの演奏ができますが、子供はできません。それで2010年から子供たちに教え始めました。将来、民族文化の継承者がいないことを心配しています。子供を教えるのは難しいです。子供は一ヶ月かかって、やっと演奏できるのです。」

コトゥ族の伝統文化の保存 - ảnh 3
児童芸人 ゾ・ザム・ムオ君

自発的に銅鼓のドラとシンバルを学ぶ子供は日を追って増えています。ホーチミン市の文化大学4年生ゾ・ザム・ムオ君はこのほど、クァンナム省行政により児童芸人という称号を授与されました。彼は遠い所に行って勉強していますが、都合がつけば、クァンナム省の大イベントに参加しています。ムオ君は次のように話しました。

(テープ)

「私はハインさんとともに小さい子供に対し演奏の勉強を奨励してきました。困難な状況に置かれている子供もいますが、まじめに勉強しています。自分は文化が大好きなので、文芸グループを設立しました。34人が参加しています。彼らは遠い所に住んでいますが、積極的に文化活動に参加しています。」

ゾ・ザム・ムオ君のように、民族楽器の演奏ができる人は多くないですが、民族文化の保存と発揮を担うことからハインさんのような芸人に安心感を与えることでしょう。ハインさんは若者に伝統文化に対する深い気持ちを芽生えさせない限り、伝統文化の保存はできないと考え、毎日、若者に伝統文化の教育に励んでいます。

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