ザオ族の代表的な集団ザオカウとは?

ザオカウ(Dao Khau)、キムミエン(Kim Mien)とも呼ばれているグループはベトナムに移住したザオ族の最初のグループとして知られています。では、ザオカウというグループはどんな人々でしょうか?


ザオ族の代表的な集団ザオカウとは? - ảnh 1

歴史的条件を理由に、ザオ族に属するザオカウ グループは中国との国境近い北部山岳地帯ライチャウ省に移住し、シンホ県、タフインやタガオ、フオイルオンなどの各村に定住しています。ザオカウという名前についてタフイン村に住むタン・ミ・バンさんは次のように話しました。

(テープ)

「昔、ザオ族の人々は機織や糸ひきなどを知りませんでした。タイ族、ル族、ランテン族の人々から布を買って、刺繍したのです。上着やズボンを縫うことしかできないことからザオカウと呼ばれています。カウというのは縫うことです。」

一方、ベトナム民族学博物館・東南アジア研究・収集室のビ・バン・アン博士は「ザオカウとはただ、タイ族がシンホ県にすむザオ族のグループを呼ぶ名前に過ぎない」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「ここのザオカウ グループは一日中、縫い物をしています。民族学では彼らが赤ザオ グループに入れています。女性の上着の襟に赤い花模様がついているのです。また、彼らは赤ザオではなく、自称ザオカウといいます。」

ライチャウ省、シンホ県にザオカウ グループをはじめ、ザオ族の人々が多く集っています。シンホとは方言で谷川が多いということです。ザオカウ グループは水源に恵まれた高い山々に居住していることから生産、生活様式はザオ族の他のグループと異なっています。シンホ県には一日の中に四季あるほど寒暖の差があります。年の平均気温は20度から22度です。しかし、乾季になると霧の日が多く、雨季には鉄砲水が多発するなど、厳しい気候となっています。こうした気候はザオカウ グループの家屋の建設様式と資材を決めます。さきほどのビ・バン・アン博士は次のように語りました。

(テープ)

「住居建設用の資材は木や竹、草などです。住居は低く、窓は少ないです。現在、シンホ県では、レンガづくりの住居もあり、瓦葺き屋根です。祭壇は部屋中央に置かれます。」

シンホ高原の自然条件はザオカウ グループの生産にも影響を与えています。ザオ族の他のグループはトウモロコシを主食としていますが、ザオカウ グループは稲作をしています。また、牛、水牛を家畜とし、羊を畜産しています。数百匹の羊を買っている家もあります。さらに、ザオカウ グループではあまり機織仕事が発達しないため、衣装に刺繍する時は、綿の木を栽培し、糸を作っています。

ザオカウ グループの衣装は質素で、基本的な色は藍色です。ザオ族の女性は長い上着を着用し、腰帯で絞っています。また、頭に黒い頭巾を巻きます。

社会の発展につれ、ザオカウ グループの生活も現代化されつつあり、先進的な耕作技術が栽培、畜産に導入されてきました。しかし、故郷に帰る度、女性たちは伝統的木製の家の出口に座って、刺繍に夢中になっています。こうした映像はザオ族、中でも特にザオカウ グループの伝統文化の独自性の表れといえます。

ご感想

他の情報