(VOVWORLD) - シラ族の民族衣装を見れば、誰もがこれらの硬貨に引き付けられるでしょう。
ベトナム北西部山岳地帯に居住している少数民族シラ(Si La)族の人口はわずか1000人以上で、ベトナムで人口が最も少ない少数民族の一つです。しかし、シラ族は独特な文化を誇りにしており、中でも、今もなお民族衣装を大切にしています。
文化研究者によりますと、シラ族は元々中央アジアに居住していた民族で、数百年前にベトナムに移住してきました。しかし、シラ族は、言語や民族衣装など多くの伝統を保っています。少数民族の文化の研究者マイ・タイン・ソンさんは次のように話しました。
(テープ)
「シラ族の最も大きな特徴は、民族の大きな誇りを持っていることです。1000人しか擁することができなかったものの、常に、「シラ」という名前を誇らしげにしています。」
数十個の銀の硬貨が縫い付けられたブラウス |
こうしたシラ族は、女性の独特な民族衣装も大切に保っています。民族衣装は、スカート、ブラウス、腰帯、そして頭巾というセットになっています。スカートは、黒くいロングスカートですが、水色の前掛けが膝の下まで覆われます。一方、ブラウスは藍色で、右の脇の下をボタンで留めます。ブラウスの襟と袖には刺繍が施されます。しかし、ブラウスの最も際立ったところは胸の部分です。そこには数十個の銀の硬貨が縫い付けられています。シラ族の民族衣装を見れば、誰もがこれらの硬貨に引き付けられるでしょう。
既婚女性の頭巾 |
しかし、シラ族の女性にとって、民族衣装の最も重要な部分は頭巾です。女性ならば、頭巾をかぶらなければなりません。頭巾は白と黒の2種類がありますが、白は未婚の女性、黒は既婚の女性が使用します。白い頭巾は小さいので、未婚の女性が髪を自然に伸ばすのに対し、既婚女性の特徴で髪をアップにして結び、黒い頭巾で覆います。白と黒の類似点は、派手な刺繍が施され、たくさんの飾り物が付けられるということです。
未婚女性の頭巾 |
シラ族の女性の一人フ・コ・スアンさんは次のように話しました。
(テープ)
「既婚女性は髪を結んで頭巾をかぶりますが、束の髪の中には、夫があげた小さい布が入っています。この布は夫婦の忠誠の証です。この布は、夫のものですから、夫が死ぬまで大切にされます。」
現在、シラ族の女性は、村の祭りはもちろん、日常生活においても民族衣装を着ています。