ソダン族の「早朝ごめん」とは

(VOVWORLD) - ソダン族は人間同士のの誤解やけんかをなくすため、「早朝ごめん」という習慣があります。

毎日の生活の中では、人間同士の誤解やいざいざ、けんかなどは避けて通れないでしょう。そのため、少数民族ソダン族はその誤解やけんかをなくすため、謝る習慣がありますが、この習慣の特徴は誤解やけんかが生じた翌日に必ず「ごめんなさい」と言うことで、「早朝ごめん」と呼ばれています。

ソダン族の「早朝ごめん」とは - ảnh 1 ソダン族の祭り

中部コントゥム省ダックト県タンカン村に住むソダン族の一人ア・ジョアさんによりますと、誤解やけんかは、自制できない瞬間に発生するものですが、夜になると、本人は、自分の言葉や行動で知り合いや友達が傷ついたことに気がつきます。そのため、翌日の早朝、「ごめん」を言いに行かなければなりません。ソダン族の考えでは、翌日の早朝に「ごめん」を言うと、すべての誤解やけんかがなくなるということです。ア・ジョアさんの話です。

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「先日、私の村には、お酒を飲んで他の人を罵った人がいましたが、その翌日の早朝、その人は、罵られた人の家へ謝りに行かなければなりませんでした。ソダン族の考えでは、謝る行為はとても大切で、そうしないと人間関係が完全に壊れてしまうということです。」

「早朝ごめん」は、村長が仲介役を果たすことで、さらに効果が上がるとされています。コントゥム省ダックト県ダックロンガ村に住むイ・ウイさんは次のように話しています。

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「伝統的な習慣では、何かあったら、早朝に謝らなければなりません。ミスを起こした人は、一羽の焼き鳥を持参し、相手に迷惑をかけたことを謝ります。お酒を持参して謝る人もいます。村長は仲介役として、それぞれの過ちを明らかにします。村長の立会いの元、過ちを起こした人は2度と起こさないように謝ります。」

ソダン族の人々は、早朝が和解に最も役立つ時間帯であると信じています。早朝は静かで、空気も一番きれいであるし、人の頭も一番明敏です。こうした早朝により、神様はその「ごめん」を認定し、関係者双方に幸運を与えてくれるということです。こうした早朝ごめんは、人間同士のトラブルをなくして、コミュニティのつながりを強化するとされています。ダックラク省コロンパチ県エアイエン村に住むア・カオさんは次のように話しています。

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「先日の夜、私が牛の群れを牛小屋に駆り集めるとき、一頭の牛が出てしまい、ブオ・ゴックさんの畑のトウモロコシを食べてしまいました。その翌朝、ブオ・ゴックさんの家へ謝りに行きました。20万ドンで賠償しようと思っていましたが、ブオ・ゴックさんは受け取りませんでした。彼は、私が故意に牛を放したことではないとわかってくれたのです。私は反省しながら、「ありがとう」とお礼を言いました。」

コントゥム省ダックト県ダックチャム村に住むア・ティンさんによりますと、「早朝ごめん」は、誰もが完璧ではないから、過ちを起こせば、反省する必要があるということを目指します。それに対し、被害者は他人のミスに寛容です。これはコミュニティーのつながり強化に寄与するとしています。ア・ティンさんの話です。

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「ミスを起こしたら、小さいトラブルから大きなケンカにならないように、謝らなければなりません。これは、それぞれの人の責任です。人間は一人で暮らせません。コミュニティーが必要です。ですから、私たちは、家庭とコミュニティーで人間関係の維持と発展に取り組まなければなりません。そして、法律を遵守するとともに、代々受け継いだ良き伝統を守っていくべきです。」

こうしたソダン族の人々は今もなお、良き伝統として大切にされている「早朝ごめん」の習慣を守っています。

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