パコ族の新米祭り

(VOVWORLD) - アダ(Ada)祭りと呼ばれる新米祭りは少数民族パコ族にとって最も重要な行事です。この祭りは、1年のうちで最も大安の日とされる旧暦の11月6日に行われ、豊作を与えてくれた神様に感謝を示すものです。
パコ族の新米祭り - ảnh 1

年末に畑一帯が、稲が実り一面が黄色で覆われると、パコ族の村は、最もおいしい食品を作ったり、最も美しい衣服を着用するなど、アダ祭りの準備の雰囲気に包まれます。稲の神を始め、各神様を信じているパコ族の人々は、新米祭りを大切にしているのです。この祭りは、家族団らんのチャンスでもあるとされています。パコ族の一人ホー・ヴァン・ドさんは次のように話しています。

(テープ)

「パコ族は誰もが、どんな遠くに働きに行っていても、アダ祭りのとき、故郷へ帰らなければなりません。祭りは、お酒を飲みながら、その一年のことを振り返って家族団らんを楽しむチャンスです。」

アダ祭りの準備として、村人はお供え物や、儀式のやり方、招待客のリストなどについて話し合います。その中で、祭りの司会役を果たす人を選ぶのは最も重要な準備です。話し合いが終わったら、それぞれの世帯は役割分担に従って準備作業を始めます。男性たちは、神様に捧げる家禽や家畜を用意するのに対し、女性たちは、森へ山菜を取りに行って伝統的な料理を作ります。中部トゥアティエンフエ省アルオイ県に住むパコ族の一人ア・ベト・ティ・ニさんは次のように話しています。

(テープ)

「パコ族の最も重要な行事はアダ祭りです。祭りで使われるお供え物は、竹筒の中にもち米を入れて焼く「コムラム」や、焼き鳥、豚肉、蛙、魚などです。祭りは数日間行われますが、その準備作業は一週前から行わなければなりません。」

パコ族の新米祭り - ảnh 2

神様にお供え物を捧げる儀式は、一日の最もいい時間帯とされる早朝に行われます。お供え物は3つの部分に分けられて、山の神、稲の神、そして、トウモロコシの神に捧げられます。その中で、山の神へのお供え物は水牛やヤギなど価値が高い家畜であるのに対し、稲の神へのお供え物は、豚、鶏、アヒル、魚などです。神様を満足させる限り、アダ祭りが成功するという考えを持つパコ族の人々は心をこめてお供え物を用意します。そして、神様へのお供え物のほか、お客さんを接待するパーティーも準備します。

神様にお供え物を捧げる儀式の後、村人は、伝統的な遊びや、民謡、踊りなどを楽しみます。ドラの響きの中で、村人は全員、アダ祭りの雰囲気の中で楽しいひと時を過ごしました。

パコ族の豊かな文化と信仰を含むアダ祭りは今もなお、保たれており、観光客を引き付ける魅力的な観光商品となっています。

ご感想

他の情報