山岳地帯に居住している少数民族ハニー族は山の厳しい気候への対応として土で固めた家を建てます。こうした家は独特な建築を誇りにしており、この民族ならではの文化です。
ハニー族の家
ハニー族は水源のある谷を集落の立地条件としています。家は山を背にして建てられます。こうした家の方向は家主に幸運をもたらすと考えられるのです。藁葺きの屋根がピラミッドのようで四角形のこの家は遠くから見ると、まるでキノコが並んだような美しい絵になります。ラオカイ省バッサット県イティ村に住むハニー族の一人リー・ゾ・コさんは次のように話しました。(テープ)
「山間部の気候は厳しいですね。特に、冬はとても寒いです。土で固めた家に住むと、冬は暖かく、夏は涼しくなります。家の建て方は簡単です。石を積んで土台にします。資材は現場で取れるんで、便利です。家の中には、屋根裏部屋があり、それは食料の置き場となります。」
ハニー族の家は小さく、その面積は65平米から80平米程度です。家の特徴は、土で固めた壁です。その壁は粘土で固められ、幅40−50センチ、高さ4−5メートルです。屋根を支えるのは木造の枠です。イティ村に住むリー・セオ・チョさんは次のように話しました。(テープ)
「壁を土で固めて家を建てるので、土壁の家と呼ばれます。壁は全部土なので、建てるにはかなり苦労します。多くの人の手を借りても4、5ヶ月かかるんですが、人手がなければ、1年かかる家もあります。こうした家は、昔からハニー族が住んでいたのですが、今も変わりませんよ。」
建設中の家
毎年、ハニー族が新しい家を建てるのは収穫後です。立地を選んだ後、平らな表面を持つ石を積んで石の間の隅に土を入れて固めることで土台と床を作ります。その後は壁を築きます。木の板を使って壁の型を作ります。粘土を型に入れて杵で搗いて固めます。壁は普通、5、6層からなるので、1層できたら、型を外して次の層を作ります。壁の内側と外側を平らにするために板で叩くことで出来上がります。その後、屋根を支える枠を建てて屋根に藁で葺きます。こうした壁は歳月を経れば経るほどコンクリートのように硬くなり、数百年にもわたって厳しい気候に耐えられます。
ハニー族の家には3、4の小窓がついているのが一般的です。家の中には居間と寝室がありますが、居間には必ず囲炉りがあります。囲炉りはおかずを作るところであり、家族の生活の主たる空間でもあります。
現在は便利で質のいい建設資材がたくさんあっても、ハニー族は依然として、壁を土で固めて伝統的な家を建てています。こうした土壁の家は多くの観光客の心を奪っており、ハニー族の居住地の観光の目玉となっています。
ハニー族の家には3、4の小さい窓がついているのが一般的です。中には居間と寝室がありますが、居間には必ず囲炉りが置かれます。囲炉りはおかずを作るところであり、家族の生活の主な空間でもあります。
現在、便利でいい建設資材がたくさんあっても、ハニー族は依然として、壁を土で固めて伝統的な家を建てています。こうした土壁の家は多くの観光客の心を奪っており、ハニー族の居住地の観光の目玉となっています。