2016年、ベトナムは数多くの自由貿易協定を締結しました。これは経済発展に前向きな影響を与えてきたとしています。国内と世界経済が困難な状況に陥っている背景の中で、国内企業はあらゆる手を尽くしてきました。
2016年、国内市場では、需給がともに減少したものの、国内各地の輸出額は増加の傾向にありました。最新の統計によりますと、輸出入総額はおよそ1700億ドルに達し、7%から7.5%という伸び率が維持されています。これにより、輸出は10%という目標値に達しませんでしたが、増加は維持されていることが分かりました。また、これは今年上半期の輸出超過を確保する要素の一つとなりました。
輸出額が低い伸び率を見せた要因としては原油や加工工業製品をはじめ、輸出品の価格が低下したことが挙げられました。2015年以来、ベトナムと地域諸国の輸出は国際市場の停滞で大きな影響を受けています。ベトナム革靴・バッグ協会のファン・ティ・タイン・スアン事務局長は次のように語りました。
(テープ)
「2016年、革靴部門の輸出はEU=欧州連合、中でもイギリス市場の停滞により、減少しました。当部門は伸び率を10%、輸出額を160億ドル以上にするという目標を設定しましたが、現時点で、伸び率は8%にとどまる可能性があります。年末までに、各企業は計画を達成するよう、あらゆる手を尽くしています。」
2016年の輸出額は目標値に達していませんが、フルーツや菓子、畜産用エサの飼料、糸などの新たな輸出品やコーヒー、カシューナッツ、コショウなど、従来からの輸出品はかなりの伸びを見せました。特に、水産物の輸出は高い成長を遂げました。一例をあげるとベトナムのチャという魚は140の国と地域に輸出され、アメリカ向けのチャ魚の輸出額は3億6千万ドルを超え、輸出額の増加に大きく貢献しました。経済専門家リュ・ビック・ホ氏は次のような見解を述べています。
(テープ)
「成長の促進を目指す措置はいずれも生産効率や質の向上に関連するものです。政府はスタートアップや農業発展の促進を目指し、様々な措置を打ち出し、その中に農業生産へのハイテクの導入があります。一方、工業、サービス業などは再構築に力を入れています。」
商工省・輸出入局のチャン・タイン・ハイ副局長によりますと、他の輸出大国の輸出が停滞した背景の中で、ベトナムの輸出の伸び率は7%を超えたのは評価すべきことです。これにより、2017年の輸出の成長率はより高くなることが期待できるとしています。ハイ氏は次のように語りました。
(テープ)
「市場を拡大する傍ら、我々は各部門の調整にも関心を寄せる必要があります。国際市場でシェアを増加させるだけでなく、有望な分野でも上位に立つよう、取り組まなければなりません。5年前にベトナムは情報技術の開発や携帯電話の生産分野で知名度を博するとは思いませんでしたが、今は知られるようになっています。」
2016年はベトナムの主力製品の輸出に困難な一年でした。こうした状況の中でもベトナム企業は底力を発揮し、締結した自由貿易協定のメリットを活用し、世界経済への参入を進めています。これは2017年、及び向こう数年、貿易や輸出、経済発展の促進に拍車をかけることでしょう。