2016年は経済発展で多くの成果が収められたと評されています。また、新政府は投資経営環境の改善を目指す一連の措置を打ち出し、企業の発展、スタートアップ運動の促進、創意工夫の発揮を目指しています。これは2017年における経済成長の原動力になるでしょう。
昨年は企業が直面する生産経営面での困難の解決や、経済成長の促進が図られました。グエン・スアン・フック首相は2020年までの企業発展の支援に関する決議35号を公表しました。これにより、2016年の新規設立企業は11万社を超えています。他方、2016年のGDP=国内総生産の伸び率は国会が出した6・7%という目標値を下回りましたが、世界経済が停滞する一方、国内で異常気象による被害が深刻で、海水汚染が発生した背景の中で、GDPの伸び率が6・21%に達したのは特筆すべき成功だと経済専門家から評されています。統計増局・国民経済計算局のハ・クアン・トゥエン局長は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムは天然資源の開発に依存せず、高い経済成長率を達成したのは初めてのことです。また、輸出超過が図られました。通過と為替相場政策の調整は順調に進められてきました。これにより、外貨準備高は過去最高を記録し、インフレが抑制されています。」
2017年、GDPの伸び率を6・7%、インフレ率を4%以下にするという目標が掲げられています。経済専門家によりますと、ベトナムは地域諸国と比べ、政治的安定が維持され、マクロ経済や外国直接投資も安定しているというメリットがあります。一方で、公共投資法の発効により、投資プロジェクトが効果的に実施されていくとしています。商工省のファム・タト・タン准教授は次に用に語りました。
(テープ)
「2017年はベトナムの経済発展に多くのチャンスをもたらすでしょう。例えば、複数の自由貿易協定が発効したことです。ユーラシア経済連合や欧州連合、日本、韓国などとの自由貿易協定を活用すれば、輸出に弾みがつくと思います。一方、果物が日本、アメリカなどの厳しい市場に輸出されるようになりました。」
2017年、経済体制の改革や投資環境の改善により、経済は好転し、民間経済セクターの発展に原動力をかけると予測されています。先頃、行われた2017年の経済社会発展計画を展開する政府と各地方とのサテライト会議で、グエン・スアン・フック首相はマクロ経済の安定化、高い成長率の維持、経済再構築、競争力の向上は中核的な任務であると強調しました。従って、今後、国営企業の株式化や管理方法の刷新を進めると同時に民間経済セクターの支援、スタートアップ運動強化に力を入れていくとしています。