(VOVWORLD) - 北部山岳地帯カオバン省は自然に恵まれ、ユニークな文化を持つだけでなく、中国と接する国境線は333キロメートルを超え、魅力的な観光スポットが国境線沿いに点在するというメリットもあることから、越境観光ツアーを優先的に開発し、地元の社会経済開発に対する原動力とするという方針を打ち出しました。
出入国手続きを待っている観光客 |
北部フンイエン省からの観光客の一人はカオバン省、チュンカイン県の834/1の国境標識にある通路で出国手続きを行った際、「私の家族は何回も中国へ旅行に行ったが、渡航手続きはかつてないほど便利になった」と語りました。
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「以前、中国への旅行には難航しました。飛行機で行ったので、お金を貯めるため、時間がかかりましたよ。今、カオバン省は中国と結ぶ観光ツアーを開設したことにより、時間やお金などが節約できるようになりました」
昨年9月、ベトナムと中国はベトナム北部カオバン省と中国国境にまたがる落差30m、幅200mバンゾック滝(中国名:徳天瀑布)への観光ツアーの試行を開始してから、国境での往来の利便性が高くなり、パスポートだけで十分で、ビザを申請する必要はありません。また、新たな観光スポットも追加され、両国の国境地帯に住む両国の少数民族の文化価値のPRを目指す歌舞公演を頻繁に行い、観光客の滞在期間を延ばし、体験を向上させることが狙いです。
カオバン省は越境観光ツアーの潜在力をよく認識したうえで、旅行会社に越境観光ツアーの開発のため、好ましい条件を提示しています。カオバン省の経済区管理委員会のグエン・キエン・クオン委員長は次のように明らかにしました。
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「我が省は日帰りの越境観光ツアーの開発を目指しています。チャリン国際検問所から観光客はタンヘン湖や日帰りできる観光スポットに行くことができます。また、ベトナム人観光客は中国行きの日帰りツアーを利用することもできます。現時点で、毎日、チャリン国際検問所を通過する省内外のバスが走っています。この検問所が国際検問所に格上げされてから、行き来が便利になりました」
旅行会社はいずれも越境観光ツアーがカオバン省の潜在的なリソースとなると評価しました。バンゾック滝(中国名:徳天瀑布)景観エリアへの観光ツアーを提供しているある旅行会社の代表は「今後、両国の観光客が互いに有名な観光スポットを探検するよう、越境観光ツアーを増やす計画がある」と明らかにし、次のように語りました。
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「これまで、観光客の数は安定していますが、飛躍的な増加を見せていません。1日あたり、ひとつから2つの中国人旅行団はベトナムを、ひとつから2つのベトナム人旅行団は中国を訪問しています。私たちは新たな観光商品の開発で、カオバン省の行政当局の支援を受けたいと思います。これらの商品には娯楽施設、ショッピングセンターなどが含まれています」
カオバン省の観光部門は地元の潜在力やメリットを観光開発に活用するため、投資方向性を定め、政策・メカニズムの作成を進めています。これにより、越境観光ツアーが同省の強みになることでしょう。