(VOVWORLD) - ベトナム北部タイビン省は数十年にわたり、北部最大のコメ産地として知られており、人口の70%以上が農業生産に従事しています。
現在、同省は新農村作り運動で先頭に立ち、農業分野での全面的な好転に突破口を開く措置を実施しています。
2002年、タイビン省は耕作地区画の調整、耕作方法の更新、大規模な農業生産の発展を目指し、田んぼを広範な商品生産地域にするよう区画整理をしました。また、2017年、タイビン省は「複数の小さい田んぼの併合、耕地面積の拡大計画」の実施に踏み切りました。2017年末現在、耕地面積は1万5千ヘクタールを超え、そのうちの5千ヘクタールはリース、または使用権の譲渡という形で、残りの1万ヘクタールは生産と製品の消費を連携するという形で経営されています。
タイビン省、ブトゥ県、タンフオン村の農民の一人であるグエン・バン・キエンさんはおよそ20ヘクタールの耕地を借り入れ、現代的なモデルに沿う稲作を行っています。キエンさんは「栽培から収穫までのすべての工程を機械化した」と明らかにし、次のように話しました。
(テープ)
「耕地を借り入れた時、村の当局者は交渉してくれました。村人の多くは企業に勤めているので、耕地を借り入れることにしました。昨年から、稲作を順調に行っています。」
タイビン省にはキエンさんのように耕作を効果的に行っている農民は少なくありません。ブトゥ県は他の地方に先駆けて、「耕地整理、耕地面積の拡大計画」の実施を行ってきました。先進的な生産方式の導入により、1ヘクタールにあたりの収益は3億ないし4億ドン、約145万円から193万円に達しています。現在、同県には1ヘクタール以上の耕地を経営している農家は165戸あります。タンフオン農業協同組合の社長によりますと、複数の小さい田んぼを耕地整理し、耕地面積を拡大させることは生産効率の向上、農業生産への先進的な科学技術の適用、大規模な商品生産モデルの発展に貢献しているとしています。同社長の話です。
(テープ)
「党委員会の指示に従って、『耕地整理、耕地面積の拡大計画』の実施方向を定めた上で、農家と相談しました。我が生産組合を通じて、耕地の所有者と借入者は率直に相談を行い、契約を結びます。」
タイビン省の210社の農業協同組合は農家会員と同省内外の各企業との連携を図り、農産物の生産・消費を進めています。ほとんどの農家会員は農業機械を購入し、先進的な科学技術を導入したことで労働生産性の向上、生産コストの削減が図られ、畑を耕さずそのまま放置するという問題の解決に貢献してきました。ブトゥ県人民委員会のディン・ビン・トゥイ委員長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「現在、我が県で農業に従事している労働者の割合は40%だけを占め、残りは工業・サービス業に携わっています。ですから、企業に耕地をリースしたのです。」
複数の小さい田んぼの併合、耕地面積の拡大や耕地のリース、使用権の譲渡などは大規模な商品生産に沿う農業発展に弾みをつけると期待されています。