長年にわたり、ホーチミン市は国の経済中心地として高度成長を遂げる一方、ハイテク分野の開発にあらゆる財源を活用し、経済社会発展と国際社会への参入の促進を狙っています。これまで、ハイテク分野への投資誘致は順調に行われてきました。
ニデック社の生産ライン
現在、ホーチミン市内に建設されたサイゴン・ハイテクパークは国内上位の3つのハイテク地区の1つと評されています。このハイテクパークにはアメリカの半導体メーカーであるインテル株式会社、日本の電産テクノモータニデック精工株式会社、イタリアの大手自動認識機器製造販売会社であるデータロジック社などが進出しました。ホーチミン市の指導者とハイテクパーク管理委員会は同パークを国内トップのハイテクセンターに発展させ、世界各国の一流投資家を誘致するよう発展方針を定めました。ホーチミン市人民委員会のレ・マイン・ハ副委員長は次のように語りました。
(テープ)
「ハイテクパークは当市の経済社会発展に大きな役割を果たしています。このパークにはハイテク製品生産工場が集まっています。これまで、インテル社や韓国のサムスングループ、また、食品生産に関するハイテクシステム株式会社が進出しました。一方、ハイテクパークは科学研究や企業の設立でも重要な役割を担っています。」
2014年、同ハイテクパークが誘致した外国投資プロジェクトは10件で、投資総額はおよそ20億ドルに達し、ハイテク製品の輸出額は30億ドルを超えています。また、設立以来12年経った後、同パークに対する投資額は10億ドル強となりました。現在、有効プロジェクトは60件で、その中の38件が実施されています。2014年、サムスングループは14億ドル相当の電子製品生産プロジェクトの展開を決定し、これにより、テレビのほか、エアコン、冷蔵庫、洗濯機など、ハイテク家電製品が生産されます。同時に、研究開発センターが設立され、これらの製品に適用されるソフトウエアの研究を進めます。このプロジェクトは2016年第2四半期に開始され、およそ6千人の労働者に雇用を創出するとしています。
これまで、ホーチミン市はハイテクの研究や同分野への投資誘致を進める傍ら、ハイテクパークで、国際会議を頻繁に開催してきました。同パーク管理委員会のレ・ホアイ・クォク委員長は次のように語りました。
(テープ)
「ホーチミン市の土地柄を見極めた上でハイテクパークの発展方向を決定しました。当市には知的水準が高い人材が集まるところであり、国際交流の場でもあります。また、外国の科学者や研究者との会合が頻繁に行なわれる場所です。これらの強みを生産、研究、育成など付加価値の高い活動の発展に活用する必要があります。」
過去12年にわたり、ホーチミン市のサイゴン・ハイテクパークは大きな発展をとげ、大手企業や投資家を引き付けています。同パークの収めた成果はハイテク分野への投資に突破口を切り開くだけでなく、ベトナムをハイテク開発上位の国々に入ったことに寄与したとしています。