レ・バン・フさん
ベトナムの首都ハノイは1000年の歴史があります。この街には100種類ものの専門職を持つ土地と言われています。幾世紀にわたり、各世代の職人たちは伝統的な職業を維持するだけでなく、新しい職業創造を目指してきました。今日のこの時間はそうした専門職の中の銅版絵作りという職業に従事している職人のレバンフさんについてご紹介いたします。
(現場の音)CTTP V626-31TIENG DONG HIEN TRUONG
レバンフさんは毎日、銅板と向き合い一生懸命ハンマーを打っています。幾多の日々が過ぎ去り、彼の器用な手から、美しい銅板の絵が次々と作られています。ハノイの旧市街で生まれ育ったレバンフさんは子供の頃から彫刻の職を学び、美術専門学校を卒業しました。長い歳月にわたり、彼は自分で銅板絵作りを研究してきました。彼の作った銅板絵は絵画としても美術的な作品であると評されています。レバンフさんは次のように語っています
(テープ) LEVANPHU1
「銅彫刻と比べると、銅板絵は殆ど彫刻がありません。銅板絵の場合、とりあえず、版に描きます。そして版の裏面に絵を彫り、最後に絵の表面をハンマーと火で銅板絵を調整します」
レバンフさんの作った銅板絵が国内だけでなく外国の展覧会にも展示、販売されています。現在、レンバフさんはハノイのドンタク通りに住んでいます。その小さな家には、ベトナム農村の村風景、宗教施設、祭りの様子を描いた銅板絵が美しく展示されています。レンバンフさんは次のように語っています。
(テープ)PHU2
「私の作った銅板絵は極めて薄い銅板で作られたものです。絵模様は自然で美しいです。その上、その絵には銅色の他、黒や赤い色もあるので、絵が生きているように見えます」
一方、レンバンフさんの息子のレホァンヒェップさんも現在、父親の職業を気に入り、従事しています。ヒェップさんは次のように語りました。
(テープ)LEHOANGHIEP
「私は学校を卒業してから、いろいろな職業を研究してきましたが
家でやる伝統的な専門職は最もいい仕事だと思います。私はがの教えてくれた銅板の絵作りの職業が大好きです」
ヒェップさんの話でした。
レバンフさんは30年間銅板絵の職業に携わってきました。彼の作品は2004年に中部の古都フェ市で開催されたベトナム専門職業村
フェスティバルで大賞に輝きました。彼は銅板絵の分野で職人として公認されました。レバンフーさんの家の貴重な職業はベトナムでいつまでも生き続けてゆくものと期待されています。