マグロはベトナムの主力の輸出品の一つであり、輸入国の好評を博しています。しかし、マグロの漁獲は主に漁民の経験に依拠しており、設備投資が進んでいません。先頃、中部沿海各省が打ち出した海洋経済の開発を進めるという方針を実現して、ビンディン省、フーイエン省、カインホア省の漁民たちは生産の再編を行なった上で、日本のマグロ漁獲技術の導入に力を入れ、マグロ輸出の発展に道を切り開きました。
現在、全国ではマグロの漁獲を行なっている漁船はおよそ3600隻ありますが、南中部沿海地域のビンディン省、フーイエン省、カインホア省に集まっています。この数年、マグロの漁獲量が安定しており、年平均およそ1万6千トンに達しています。また、2014年のマグロ輸出額はおよそ6億ドルに上りました。ベトナムのマグロはEU=欧州連合やアメリカなど、100の国と地域に輸出されています。こうした中、年間、およそ60万トンのマグロを消費する日本はベトナムの有望な輸出先となるとみられます。
この間、中部各省の漁港は帰港、出港する漁船で賑わっています。この時期、マグロが多くやってくるため、大漁となっています。漁船はいずれもおよそ2トンのマグロを漁獲しています。フーイエン省、トゥイホア市、第6区に住む漁民ファム・バン・ホンさんは次のように語りました。
(テープ) o Hong
「先頃の遠洋漁獲で、フーイエン省の漁民は誰もが大漁でした。およそ1億ドン、約(57万円)の収益をあげました。私は1・9トンに相当する38匹を獲て、およそ8千万ドンを手にしました。今回、日本の冷凍技術を試験的に導入するつもりです。」
最近、中部沿海各省の漁民たちは日本のマグロ漁獲技術の適用を進めています。ビンディン省、ホアイニョン県、タムクァンバク村のマグロ漁獲グループは国内各地に先駆けて日本の技術を導入しました。漁民たちは地方行政や企業、日本の企業の支援を受け、漁船に現代的な漁獲設備を設置することができました。旧正月テトの前、マグロおよそ10匹が日本の大阪魚市場に出荷されました。2回にわたり、日本に輸出されたマグロはおよそ20匹となっています。ビンディン省と日本の株式会社加藤均総合事務所が行なっている協力プログラムは前向きな成果を上げ、日本市場向けのベトナムのマグロ輸出に道を開きました。ビンディン水産物株式会社ビディフィスコ社のカオ・ティ・キム・ラン社長は次のように語りました。
(テープ)
「地方行政当局は各企業とホアイニョン県に対し、漁民を専門的に訓練するよう指示しました。また、日本の技術を導入した上で、ビンディン省の漁場に見合うような漁船の設備を改良、補足する方針を打ち出しました。」
日本への輸出に際し、ビンディン省はベトナムで営まれている日本レストランへの販売やロシア、欧州諸国への輸出を進めています。先頃、いくつかの日本企業はビンディン省で大規模な水産物加工工場の建設に投資する意向を示しました。一方で、ビンディン省をはじめ、中部沿海各省は国内外の企業に対し、水産物加工を専門的に行なう工業団地への投資を呼びかけています。これにより、今後、世界各国へのベトナムマグロの輸出が拡大されることでしょう。