今年、輸出は著しい伸びを見せていますが、ベトナム商工省によりますと、来年は世界経済の不安定、輸出市場、銀行金利、ベトナムのマクロ経済などの問題により、ベトナムの輸出は思うような高い成長を遂げられないとしています。その為、輸出企業が政府と経済専門家のコンサルティングを受け、いかに競争力を向上させ、輸出を促進させることが重要な課題となっています。
さて、銀行利率が18%を突破した現在、資金ぐりは企業の最大の課題となっています。ハノイゴム株式会社のファムホンベット社長は「革靴と紡績縫製企業にとってこの利率は高すぎる。利率が12%にとどまってはじめて、これらの企業は利益が出るのだ」との見解を示しました。他方、DHA縫製工業のグェンバンド社長は「資金不足を克服するにはパートナーと輸入者の信頼を得る必要がある」と述べ、次のように語りました。(テープ)
「およそ100億ベトナムドンの資金を必要とするなら、長年、関係を結んでいる外国のパートナーに提案すると、無利子で貸し出しを受けられる可能性があります。我が社は彼らに双方が受け入れられるような条件で製品を提供します。輸出企業にとって威信を保つことが第一となっています。公約を守るならば、成功すると思います。」 ド社長はこのように語りました。
他方、国家財政監視委員会のハーフイ・トゥアン副委員長は2012年、政府は依然として、インフレ抑制を第一目標に位置づけますが、金融引き締めは実施しないと明らかにしました。又、企業の課題克服の為、資金を輸出が好調な分野に注ぐとしています。トゥアン副委員長は「企業は政府のマクロ経済運営政策に注目した上で、適切な対応を取る必要がある」との見解を示し、次のように述べました。(テープ)
「銀行が貸し出しをする際、それぞれの企業利益、もうけの可能性を評価します。又、リスクも評価し、事業を効果的に行っている企業や銀行に対し、享受に値する貸し出します。貸し出しの引き締めは正当な主張ですが、貸し出しの処理に際し、企業の生産経営諸活動、ならびに、1年間の国の経済発展状況に配慮する必要があると思います。」
トゥアン副委員長はこのように述べました。
商工省によりますと、2012年における各企業は輸出障壁、輸入国の補助障壁に注目し、主体的に対応する必要があるとしています。これらの障壁は主に反ダンピング、反補助、農産物に対する技術障壁などです。これらはベトナムに支障を来たすと見られます。商工省のチャン・クォク・カイン副大臣は「企業は市場動向の予測、輸入業者の障壁への輸出業者の認識や製品の質の向上、輸出額が高い輸出品の開発を促進する必要がある」とし、次のように語りました。(テープ)Khanh
「現在、商工省は反ダンピングや反補助に関する告訴で企業を積極的に支援しています。南米のある国はベトナムの輸出に影響を与える恐れがある告訴を起こす計画があります。商工省のチャン・トゥアン・アイン副大臣はベトナム企業はダンピングして、製品を販売しないことを証明すると共に、彼らに対し、ベトナムを告訴対象国のリストから排除するよう求める為、南米に入りました。」
カイン副大臣はこのように語りました。
経済専門家によりますと、企業は2012年に、金融、市場に関する困難を乗り越える為の絶好の措置は再構築を行うことであるとしています。ハノイ経済社会発展研究院・経済研究室のグェンミンフォン室長は次のように語りました。(テープ)Phong
「各企業は世界の共通の再構築の方向と通貨政策を把握した上で、輸出先を再調査し、輸出能力、並びにパートナー関係を再評価する必要があります。というのは、世界の再構築や各国の政策の変化により、これらのパートナー関係も変化される恐れがあるからです。」
フォン室長はこのように話しました。
2012年、ベトナムはWTO世界貿易機関やAFTAアセアン自由貿易地域との公約の実施を継続し、投資誘致と輸出の発展に大きなチャンスを作り出します。こうした事情に対し、輸出企業は生産コストの削減、製品の価格の引き下げ、伝統的な輸出先の開拓に力を尽くし、着実な経営に条件を作り出す必要があります。
(記者:ビンフォン)