ベトナム小売業者の困難

この2年間、国内外経済の低迷状態などによって、小売業や卸売業、サービス業に従事しているベトナム企業は様々な困難に直面しており、解散・破綻や活動停止にも追い込まれています。こうした中、政府は様々な救済措置を取っています。これらの措置により、企業は困難な状況を乗り越えることができると期待されています。

ベトナム小売業者の困難 - ảnh 1
閑散としたスーパー

ベトナム計画投資省によりますと、今年1月から4月にかけて解散・破綻や活動停止に追い込まれた企業の数は計1万7700社に上っています。その内、小売業や卸売業、サービス業に従事している企業は5200社があります。エコノミストらはその原因について、政府の財政緊縮策や消費の低迷、輸出市場の縮小、各種原材料の価格上昇などを挙げています。これに関し、ベトナム小売業者協会のディン・ティ・ミー・ロアン(Dinh Thi My Loan)理事長は次のように語りました

(テープ)

「小売業者を始め、ベトナム企業は非常に困難な状況にあります。最も大きな問題としては消費者の購買力の低下です。消費者は家計を引き締める傾向にあるからです。多くの商品が値下げされましたが、販売量は増えない状態です」

ロアン理事長はこのように語りました。

ロアン理事長の意見は正しいです。これは消費者の共通心理といえます。ホーチミン市民のフィン・ティ・ガー(Huynh Thi Nga)さんの話をお聞きください

(テープ)

「今すぐ必要なものしか買いません。ある商品が好きですが、すぐ買うわけではありません。その商品が値下げされる時まで待つこともありますよ。」

ガーさんはこのように話しました。

こうした中、政府はこのほど、29兆ドン(約1115億円)相当の企業救済プログラムの実施を決定しました。このプログラムにより、法人税や企業所得税などの減免、納税期限の延期などが実施されます。また、銀行利子の引き下げ、消費刺激など複数の措置も取られます。一方、各企業も自らの力で努力しています。先ほどのベトナム小売業者協会のディン・ティ・ミー・ロアン理事長は次のように語りました

(テープ)

「各企業は自らの活動を点検すべきです。というのは、政府の解決策がすべての企業に見合うものではないからです。このため、各企業は戦略を政府のプログラムに見合うように調整しなければなりません」

ロアン理事長はこのように語りました。

政府の補助、企業の努力により、ベトナム企業は早期に困難を乗り越え、引き続き発展することが期待されています。

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