昨年10月、ベトナムとユーラシア経済連合とのFTA＝自由貿易協定が発効されたことで、貿易品目の9割の関税が撤廃され、双方の商品に競争力をつけるようになりました。

ハノイ・モスクワショッピングセンターで出展されたベトナムの美術書工芸品

 2016年、ベトナムとロシアの商取引額は27億ドルに達し、その中で、ベトナムの輸出額は17億ドルで、2015年と比べ、12%増となっています。今年上半期、その数字はおよそ17億ドルにのぼり、その中で、ベトナムの輸出額は３４％増となる12億ドルを突破しました。ロシアで愛好されているベトナムの製品は水産物、果物、コーヒー、繊維製品、履物、コンピューターと部品、電話などです。ロシア駐在ベトナム大使館のズオン・ホアン・ミン貿易参事官は「ロシア向けのベトナムの輸出が順調に行われた理由はFTAによる関税撤廃をはじめ、いくつかある」と明らかにし、次のように語りました。

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「これまで、双方は高級代表団の交換を頻繁に行なってきました。特に、去る６月下旬、ベトナム国家主席がロシアを訪問しました。これは両国の経済貿易協力を強化する重要な活動となっています。訪問期間中、複数の契約や合意書が締結され、今後、ベトナムとロシアの経済協力の拡大に基盤を作り出します。一方、モスクワで様々な貿易振興活動が行われました。」

年初以来、在ロシアベトナム大使館はロシアのいくつかの地方で貿易振興活動を行い、ロシアの企業にベトナム市場への理解を深めました。また、ベトナムの企業はロシアで事業活動を効果的に行っています。繊維製品総公社10号社のタン・ドク・ベト社長は次のように語りました。

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「ロシアのハンデルソンというファッション企業を通じてロシア市場に進出し、年平均、10万枚のシャツの注文があります。これはアメリカや欧州諸国と比べるものになりませんが、ロシア市場としては大きな数字です。ロシア企業だけでなく、ロシアで事業を行なっているベトナム企業とも連携して、ベトナムの貿易参事官や、ロシア在住ベトナム人を通じてロシア人の嗜好を見極めます。」

ハノイ・モスクワショッピングセンターで出展されたベトナムの陶器

 ベトナムとロシア、及びユーラシア経済連合諸国との貿易関係が順調に発展していますが、それぞれの潜在力が出ていないと指摘されています。商工省・欧州市場局のダン・ホアン・ハイ局長は農・林・水産物などの検疫や品質の検査は大きな問題であると明らかにし、次のように語りました。

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「水産物輸出企業200社のうち、25社だけがロシア向けの輸出に登録しました。これはEU＝欧州連合諸国に水産物を輸出している500社と比べ、わずかな数字です。一方、双方の農林水産物品質管理局適切な協力体制を設立していません。今後、製品の品質管理局間の協力に関する政府協定が締結されるよう希望します。技術障壁が撤廃されれば、輸出入額が急増するでしょう。」

6月と7月に、ベトナムとユーラシア経済連合諸国の貿易大臣は会議を行い、困難の解決について討議しました。1億8300万人の人口を抱えるユーラシア経済連合は有望な市場であり、ベトナム製品の輸出の強化が約束されています。