先頃、ベトナム産ライチがアメリカ、オーストラリア、フランス、マレーシアなどに初めて輸出されました。これは喜ばしい兆しであるとともにほかの農産物の輸出に前提を作り出すとみられます。
ベトナムは農産物や青果の生産で強みを持っていますが、栽培や保管に先進的な技術が適用されておらず、製品のピーアールが促進されていないことから、なかなか国際市場に出荷できません。ベトナムの果物が厳しい市場に輸出されるためには食品安全衛生に関する基準を満たさなければなりません。また、専門的栽培地域の設立や原産地証明が必要となっています。在オーストラリアベトナムのグエン・ティ・ホアン・トゥイ通商代表は次のような見解を述べました。
(テープ)
「先頃、ベトナム産ライチがオーストラリアへの輸出許可されたのは重要な意義を持っています。オーストラリアは世界で一番厳しい検疫規定を適用している国であるからです。ベトナムとそれぞれの品目に対する市場開放を交渉します。ライチの輸出に成功したことはほかの果物の出荷に道を拓くでしょう。オーストラリアへの輸出の際には、栽培地域、包装施設、商標、輸出前の検疫など、5つの要求に応えなければなりません。」
アメリカがベトナムの竜眼とライチに市場を開放したことはアメリカ、日本、オーストラリア、ニュージーランド、台湾向けのミルクフルーツやドラゴンフルーツ、マンゴーなどの輸出計画の実現に前提を作り出すであろうとしています。しかし、農産物や果物を外国にどんどん輸出するためには消費戦略を作成するとともに輸出管理を充実し、外国でのベトナム農産物のピーアールを進めなければなりません。
現在、農産物の生産は小規模で行なわれている一方、農産物輸出企業の保管能力がまだ低いため、農産物の質は輸入国の要求に応えられていません。農業農村開発省・植物保護局のホアン・チュン副局長は次のように語りました。
(テープ)
「農業農村開発省の指示に従って、2016年に、当植物保護局はハノイ市の検査センターと協力し、科学技術のおよそ200億ドンの投資で検査ラインの現代化を行なうとともに、冷凍庫や必要な設備を補足する計画があります。2015年末までに、アメリカとオーストラリアへの輸出基準を満たすような果物の検査ラインが出来上がります。」
国家は農産物の輸出に深い関心を寄せ、投資を強化する一方、企業は自ら製品の質的向上やピーアール、商標づくりなどに力を入れなければなりません。また、農民と企業との連携や情報交換が促進される必要があります。商工省のチャン・トゥアン・アイン副大臣は「アメリカとオーストラリアはベトナム産ライチの輸入を認めたが、これらの国は生鮮品に対する輸入規制の厳しい市場であることからベトナムの農産物に商標をつけなければならない」との見解を示し、次のように語りました。
(テープ)
これらの市場でいかにベトナム産農産物に商標をつけるかは難題となっています。ほかの国のライチと競争する傍ら、製品のピーアールと商標づくりに力を入れなければなりません。各企業はこれらの市場で商標をつくり、持続的な発展を遂げると確信します。生産高と質の安定性や技術障壁の要求に応えるための生産方法は欧州、アメリカ、オーストラリアなどへの輸出の促進を左右する要素となっています。」
先頃、科学技術省とベトナム科学技術アカデミーはハイズオン、クァンニン、バクザン3省とともに6カ国の代表とライチの年間輸出量を5万トンから10万トンに引き上げる覚書に調印しました。ベトナムの農産物を世界各国に大量出荷するためには生産業者、企業、商務部の連携が欠かせないとしています。