この数年間、北部山岳地帯ランソン省の税関局は、行政改革と輸出入通関手続の電子化を積極的に進めています。同局は、IT=情報技術の導入の面で、全国の各税関局の中でトップに立っています。これは国の輸出入だけでなく、中国との通商の促進にも寄与しています。
ランソン省の国際検問所を通じての輸出入量は北部全域の各国際検問所の総量の60%を占める
ランソン省は、ベトナムと中国の国境沿いにあり、ヒューギーやタンタインという2箇所の国際検問所、および、7ヶ所の卸売市場があります。同省の2カ所の国際検問所は、輸出入量や、通行量が国内最も多いとされています。
ヒューギー国際検問所だけでは、毎年の輸出入額が10億ドルに上っています。そして、年平均、250社の企業が通関手続きを行います。統計によりますと、ランソン省の国際検問所を通じての輸出入量は北部全域の各国際検問所の総量の60%を占めています。
その輸出入品は機械・設備とその部品、化学物質、農産物、林産物、水産物、民芸品、日用品などです。また、1日平均、2500人が出入国の手続を行うということです。こうした中、ランソン税関局は、行政手続の簡素化を重要視しています。4年前、輸出入通関手続の電子化が展開され始めましたが、積極的な結果をもたらしていると評価されています。
ランソン省の輸出入企業スアンクオン(Xuan Cuong)社のブー・ハイ・フォンさんは次のように明らかにしています。
(テープ)
「税関局は企業に有利な条件を作り出しました。これにより、通関手続きの所要時間がはるかに短縮されました。特に、輸出入通関手続は、電子化されたので便利ですね。」
これまで、ランソン税関局は、省内のすべての支局で、輸出入通関手続の電子化を展開させてきました。その電子通関サービスの利用率は80%以上に達しています。これにより、手続の所要時間が短縮されるだけでなく、輸出品と輸出入活動の管理、監視も一段と強化されています。
特に、これは、ベトナムと中国の商人同士の取引関係の発展、密輸密売防止対策、不正取引防止などにも寄与していると評価されています。ヒューギー国際検問所の幹部グエン・クアン・バイクさんは次のように明らかにしています。
(テープ)
「今後も、行政改革を促進していく方針です。これは、ベトナムと中国の人々の出入国や、両国の企業の輸出入活動、取引関係などに便宜を図る措置です。特に、中国を通じてのASEAN諸国の輸出活動にも有利な条件を作り出しています。輸出入活動に便宜を図りながら、管理も強化していきます。」
ランソン税関局は、「プロフェッショナル、明白、効果」というスローガンを掲げ、行政改革を進めていく方針です。これは、企業に利益をもたらす一方で、歳入の増加にも貢献すると期待されています。