南部メコンデルタ地域 輸出向け果物のブランディングに注力

(VOVWORLD) - ベトナム国内で最大の果物輸出地域である南部メコンデルタは、輸入業者の需要に対応するため、果樹園の拡張、経済的に高い価値のある果物のブランディングなどに注力しています。
南部メコンデルタ地域 輸出向け果物のブランディングに注力 - ảnh 1竜眼の輸出を準備する「チャンティ・ガーデン」という名の果物生産協同組合のメンバー(写真:Kim Anh)

カントー市コードー県トイフン村の「チャンティ・ガーデン(Trang Ti Garden)」という名の果物生産協同組合は約70ヘクタールの竜眼畑を所有しています。アメリカとオーストラリアなどの輸出市場の基準を満たした輸出用原料の産地の形成を進めています。組合員であるチャン・フォック・ソンさんは次のように語っています。

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「私たちは、製品の質向上に関心を払っています。ですので、VietGAP=ベトナム安全農産物生産基準の遵守を徹底しています。製品の競争力を高めるためには、果樹の栽培・手入れ技術を革新しながら、有機農法を導入し、輸出先の基準を満たさなければなりません」

一方、カントー市の農業農村開発局のチャン・タイ・ギエム副局長によりますと、カントー市の各地方は、果樹栽培に特化した耕作地の形成、持続可能な耕作方法の導入に注力するとともに、農産物の消費先を安定化するために企業と連携しています。

(テープ)

「近年、カントー市における果樹の栽培業者と企業との連携は活気に溢れています。経済的に高い価値のある多くの果物、例えばドリアン、ミルクフルーツ、竜眼などは輸出企業の注目を集めています」

現在、南部メコンデルタ地域にある果樹園の面積はおよそ37万ヘクタールに上っています。その内、ティエンザン省は最大となる8万ヘクタールを有しています。カントー市、アンザン省、ハウザン省、ビンロン省、ドンタップ省は2万5000~5万ヘクタールの果樹園を持っています。

南部メコンデルタ地域 輸出向け果物のブランディングに注力 - ảnh 2農業農村開発省・栽培局のレ・タイン・トゥン副局長

農業農村開発省・栽培局のレ・タイン・トゥン副局長によりますと、果樹栽培に特化した地域では、栽培業者と輸出企業との連携に注力しています。メコンデルタ地域にある多くの地方は、農産物の消費先を安定化させると同時に、輸入先の基準に応えるために、栽培業者、協同組合、企業との連携を奨励しています。その一方で、多くの果樹は、1年間を通して収穫できることから、輸出活動の円滑化に役立っているとのことです。

トゥン副局長は次のように語っています。

(テープ)

「以前、旬の時期になると、その果物を輸出していました。現在は、南部メコンデルタ地域だけでは、一年を通して全ての果物を食べられるような栽培技術が導入されています」

現在、ベトナム産フルーツは60の市場に輸出されています。多くのフルーツは、中国、アメリカ、オーストラリア、EU欧州連合、日本、韓国などの市場において知名度を高めています。先ごろ、北京で行われた記者会見で、中国商務省の何亜東報道官は、中国がベトナムの農産物、とりわけ果物の最大輸入市場であると明らかにし、次のように語っています。

(テープ)

「ベトナム産のフルーツ、例えばドリアン、ドラゴンフルーツなどは、中国の消費者に好まれています。現在、中国におけるベトナムの農産物は、輸入農産物の5分の1を占めています」

南部メコンデルタ地域は、国内外の消費者の要求に応えるため、VietGAP基準を満たした特化した耕作地の形成に注力しています。同時に、果物の生産と加工分野に投資を誘致した上で、果物の付加価値を高める方針です。

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