気候変動対応を目指すメコンデルタの連結

(VOVWORLD) - メコンデルタ各省のインフラ整備と経済分野での連結は2017年、政府が打ち出した気候変動対応を目指すメコンデルタの持続可能な発展に関する決議120号に盛り込まれました。
これまで、メコンデルタで多くの交通インフラ整備への投資プロジェクトが実施され、同地域の経済社会発展に原動力をつけてきました。また、気候変動と海面上昇の対応、持続可能な発展の確保への投資も強化されています。
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政府決議120号の実施が開始されてからこの3年間、地方行政府、各レベル、省庁、部門、企業、住民の認識と行動の刷新や国際組織、開発パートナーの支援により、メコンデルタが大きく生まれ変わりました。発展事業は土壌、気候、水産物など恵まれた天然資源への依存から労働生産性、先進的な科学技術、バリュー・チェーンによる生産の開発へとシフトしました。

決議120号はメコンデルタに大きな突破口を開き、同地域の持続可能な発展戦略を打ち出すとともに、人間を中心にした豊かで持続可能なメコンデルタの発展を目指す総合的で長期的なビジョンを定め、水資源の節約と持続可能な使用を発展事業の前提条件と見なすとしています。政府は再生可能エネルギー、インフラ整備と環境技術、農業と水産物養殖、食品加工と運輸サービスといった4本柱により、同地域の持続可能な発展に関する政策・メカニズムの作成、充実を指導しました。

これにより、農業への企業の投資誘致の促進やバリューチェーンの活用と世界市場へのベトナムの農産物の出荷を目指す国家・科学者・企業・農民という4者連結の強化が図られるようになりました。資源環境省のチャン・ホン・ハ大臣は次のように語りました。

(テープ)    

「3年間にわたり、決議を実施した結果、メコンデルタは思考と行動を刷新し、気候変動に主体的に対応しながら、洪水、塩水、汽水を経済発展のための資源と見なしています。住民の生計や生活水準が徐々に改善され、著しい変貌を見せています。」

一方、計画投資省のグエン・チ・ズン大臣は「メコンデルタは気候変動や上流での開発活動などにより多くの危機と試練、中でも環境汚染や生態系のアンバランスに直面している。これを解決するため、地域各省の連携とコンセンサスを必要とする」との見解を示し、次のように語りました。

(テープ)                           

各地方は地域の連結性があるプロジェクトの展開にあらゆるリソースや投資を優先的に提供し、発展空間を拡大し、生産経営用の土地基金を設立する必要があります。また、沿海地域の交通網を設立し、沿岸道路の建設プロジェクトを優先対象に位置づけ、メコンデルタの沿岸交通システムの充実を目指します。」

先ごろ、3年間にわたる政府決議120号の実施状況を総括する会議でグエン・スアン・フック首相は「メコンデルタはベトナムの農業生産中心地であり、コメ生産量の50%、コメの輸出量の95%、水産物養殖量の65%、果物生産量の70%を占めている」と明らかにしました。今後、メコンデルタを持続的に発展させるため、国内機関と国際組織、農民と企業との連携を強化し、地域の連結を推進しなければならないとしています。

(テープ) .       

「第1、企業にもっとも有利な経営環境を作り出し、経済ファンダメンタルズや政策の能動性を向上させること。企業は雇用創出や予算歳入の増加に貢献するからです。第2、各種の主要な市場の充実を進めること。労働市場に関し、各地方は人材育成と再度トレーニングを精力的に行い、市場の要求に応えるため、労働者に必要な技能を見付けることが狙いです。」

豊かで持続可能なメコンデルタづくりを目指し、地域内各省はホーチミン市との連携を推進し、地域コーディネーター評議会の役割を発揮させているとともに、都市化を進め、人口分布の再編を行い、国際協力を強化し、メコンデルタの力強い発展に外国の支援をはじめ、あらゆるリソースを活用しています。

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