療養所生活の傷病軍人

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現場の肉声 TDHT1

北部ハーナム(HaNam)省キムバン(KimBang)傷病軍人療養所の医師、看護師、介護福祉士らは、毎朝リハビリ訓練室に集まって、重度の傷病軍人のリハビリ指導をします。ゆっくり歩行、ぼんやり顔の重度傷病軍人たちはそれぞれ違う姿で、医師さんらの案内を真似ています。

介護福祉士の一人であるレ・トアン・アンさんは次のように語っています。(テープ)

「朝、それぞれの健康状態によって、だいたい30分から1時間くらいのリハビリをさせます。ふだん、彼らは私たちのガイドに従い、トレーニングマシーンでリハビリをします。傷病軍人らは、元気な時は積極的に訓練しますが、疲れたときは自分自身の好みによって訓練してしまいます。」

傷病軍人の一人であるニーさんはいつも笑顔です。よそから来たお客さんがいるので、次のように自己紹介してくれました。(テープ)

「私は今年74歳です。故郷は北部タイビン(ThaiBinh)省のキエン・スオン(KienXuong)県です。私は、40歳の時にラオスで負傷しました。その後、ハノイの108号病院に入院しました。1986年にこの傷病軍人療養所に入所しました。親戚はよく見舞いにきて、自宅で私を介護したがっています。でも、ここでは、投薬したり、治療も食事も十分です。毎日片づけものをしたり、庭掃除をしたりしている時が一番好きです。」

ニーさんはこのように語りました。

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重度の傷病軍人

介護福祉士のトゥイさんは重度の病気にかかったものの、ニーさんは過去のことは忘れていないけれども、現在のことを全然覚えてないと明らかにし、次のように語っています。

(テープ)

「やはり、ニーさんは、私たちと一緒に庭の掃除をするのが好きです。それは元気なときだけです。うつ病の時は部屋の中にじっと座ったままで、名前を呼んでいても答えてくれません。ニーさんの親戚は毎年、ベトナム正月のテトを一緒に家で楽しむため、彼を迎いに行きます。彼の親戚が自宅で介護しないわけは、私達は彼に薬を強制投与させることが出来るからです。家に戻ると、薬を十分に飲ませないので、病気が再発しやすいです。」

トゥイさんはこのように語りました。

およそ10年間にわたって傷病軍人療養所入所で働いているトゥイさんは入所中の傷病軍人について感動を隠すことが出来ません。トゥイさんは次のように語っています。(テープ)

「殆どの傷病軍人は親戚が遠い所に住んでおり、介護してくれる人がいません。また、身寄りがない人、独身、離婚、または、兄弟が少ない傷病軍人たちです。しかし、私達は入所中の傷病軍人達を敬意と情感の気持ちで面倒をみてあげます。実際、一日8時間位、彼らの傍にいるので、個々人の性格や考え方について良く分かっています。」

トゥイさんはこのように語りました。

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精神科では、傷病軍人は精神的にも心理的にも、行動の面で不安定なところがあるので、係員の仕事はさらに大変です。10年間働いているブ・テ・アンさんは次のように語っています。(テープ)

「傷病軍人と共感し合わなければなりません。そうすれば、彼らを無条件で介護することが出来ます。彼らは何も出来ません。ご飯を食べさせたり、服を着せたりしなければなりません。寒い季節になっても一人で暖かい服さえ着ることも出来ません。夜の当番になると、私達は彼らがもう蚊帳を吊っているか、衣装をもう着用しているか、布団をかけているかどうかを15分毎に見回りをしなければなりません。」

テ・アンさんはこのように語りました。

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温かい心のこもった看護師や介護福祉士たちは傷病軍人の悩みを少しでも緩和させてくれることでしょう。

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