経済が低迷し、市場の動きや紡績縫製分野の原材料の価格が予想できないほど、変動している背景の中でも、この8ヶ月、ベトナム紡績縫製部門の輸出超過額は53億ドルを超えました。
さて、2012年に入り、紡績縫製部門はほかの部門と同様に世界金融危機や欧州諸国の債務危機の影響で、様々な試練に直面してきました。アメリカ、日本、EU欧州諸国連合向けの輸出が減少の傾向があります。また、原材料の値下がりにより、注文金額も低下してしまいました。こうした事情を前に、ベトナムの紡績縫製グループはコスト削減や生産経営に際しての節約など、様々な解決策を打ち出し、競争力の向上と存続を狙っています。今年初めから、同グループの主要企業14社は少なくとも経費を5%削減することに関する公約に調印しました。これにより、行政費、原材料購入費、エネルギー経費、在庫費用など合わせて1千億ベトナムドンが削減されました。また、同グループは持続的な発展に向け、傘下企業の競争力向上を目指す適切な措置も講じました。ベトナムの紡績縫製グループのレ・ティエン・チュオン(Le Tien Truong)副社長は次のように語りました。(テープ)
「解決策に関し、当グループは規模の縮小を継続します。これは当然のことだと思います。生産力と競争力が高く、価格引き下げが可能な企業だけが存続できます。これにより、紡績縫製部門の規模が縮小しても、輸出の要求に応えられます。ベトナムの紡績縫製部門にとって、輸出市場を確保するため、競争力や生産能力、製品の質とサービスの向上は唯一の解決策でしょう。」
チュオン副社長はこのように語りました。
ベトナムの紡績縫製部門は短期的な解決策を実施すると同時に長期的な目標の達成に向け、尽力してきたことにより、困難な状況から脱出できました。ベトナム紡績縫製協会が発表した資料によりますと、この8ヶ月、同部門の輸出額は108億ドルを超えた一方、輸入額は55億ドルで、昨年同期と比べ、7%減となりました。こうして、繊維製品の輸出超過額は53億ドルを超え、昨年同期比、24%増となっています。先ごろ、ハノイで開催された貿易縫製部門の会議で、財務省のブオン・ディン・フエ(Vuong Dinh Hue)大臣は次のように述べました。(テープ)
「紡績縫製グループは管理作業に特別な関心を寄せていることが分かりました。専門家たちはベトナム紡績縫製グループは自力で前進し、ほかの経済セクターや地域諸国と対等に競争していると評価しました。」
フエ大臣はこのように述べました。
年末までの輸出目標の達成に向け、ベトナム紡績縫製部門は加工注文への依存度の引き下げ、FOB(原材料を購入し、製品を販売する)とODM(デザインし、生産し、
製品を顧客に販売する)方式の比率を高め、アメリカ、EU、日本市場へのシェアの引き上げ、ロシア、カナダ、韓国などの新市場の開拓に取り組む方針です。また、世界第一という人口を抱える中国市場の開発にも力を入れていきます。計画に基づき、ベトナム紡績縫製部門はベトナム繊維製品の商標開発、新たな経済技術基準の適用、各部門との連携の強化、国内調達率の引き上げ、適切な優遇政策と給与政策の作成などを進めるとしています。
なお、ベトナムの紡績縫製部門は輸出の伸び率を13%、輸出額を180億ドル、輸出超過額を7%にするという目標を掲げ、その実施に取り組んでいます。