西北地域は長い歴史、多様な文化、少数民族の独特な風習、手付かずの自然を誇って、観光発展に際し、多くの潜在力に恵まれています。また、長期的かつ持続的な観光発展に向け、同地域の各省は連携を強化し、それぞれの地方の自然、無形・有形文化財を活用する必要があるとしています。
西北地域の観光発展に関する会議
(写真: Trong Duc/TTXVN)
この数年、欧州諸国からの観光客は手付かずの土地への旅行が大人気です。これは西北地域のラオカイ省、イエンバイ省、ソンラ省、ホアビン省、フート省、ハーザン省、ライチャウ省、ディエンビエン省にとって観光発展に際し有利な条件となっています。現在、これらの省は西北地域を貫く新たな観光ツアーの開発に力をいれ、一定の成果を収めてきました。例えば、ラオカイ、イエンバイ、フートの3つの省による「源へ辿る」という観光プログラムや、西北地域の8つの省が共同で行う西北回廊観光プロジェクトがあります。このプロジェクトは貧困を極める地域を目的地とする観光ツアーを開発し、観光発展による貧困解消を狙っています。ラオカイ省文化スポーツ観光局のチャン・ヒュー・ソン局長は次のように語りました。
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「西北地域の8つの省で外国人観光客を誘致する要素としては美しい風景や生態観察ツアーを開発する条件があることが挙げられました。多くの人は森、河川、生態系の美しさを観賞したいのです。また、この地域で定期的に開催される市場や生態保護地区、ドンバン岩石公園、棚田など見所がたくさんあります。さらに河川に沿う観光ツアーは国内外の観光客を引き付けています。」
西北地域の各省は観光発展連携モデルを作成すると同時に地元独特のツアーを開発しています。ラオカイ省は避暑地のサパを柱とする観光開発に集中させる一方、ハーザン省はドンバン岩石公園を目玉とするアドベンチャーツアーの開発を進めています。一方、ディエンビエン省はディエンビエンフー作戦にまつわる戦跡群、フート省はフン王廟遺跡群を観光ツアーの主要な目的地に位置づけ、ライチャウ省はホームスティを目玉とする観光ツアーの開発に取り組んでいます。ディエンビエン省人民委員会のフアム・スアン・コイ副委員長は次のように語りました。
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「ディエンビエンフー作戦にまつわる戦跡群は地元の経済社会発展に直接に寄与してきました。戦跡群見学ツアーのほか、生態観察ツアーや無形文化遺産鑑賞ツアーも開発しています。我が省はタイ族の源であることから、タイ族を始め、少数民族の無形文化遺産鑑賞ツアーの開発は最適です。また、地元の特産品であるお米は国内各地でよく知られています。」
「西北地域の観光発展連携モデル」の実施に際し、棚田、タイ、モン、ザオなど少数民族の文化などに関して類似点を持つ各省は魅力的な観光製品をつくるため、相違点を見つける必要があるとしています。また、西北地域の各省は周辺各省との観光連携を拡大しています。ベトナム旅行協会のブ・テ・ビン会長は次のように語りました。
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「西北地域内外の旅行会社間の連携は重要な課題となっています。というのは西北地域外の旅行会社は西北地域に観光客を引き付ける各社であるからです。双方はツアーの開発で協力すると同時に情報や経験の交換、製品、資金の提供などを行う必要があります。こうした連携は西北各省にとって観光発展のために重要なものとなっています。」
なお、西北各省は2015年までにのべ1050万人の観光客、中でも150万人の外国人観光客を迎え、収益をおよそ11兆ドン、約550億円にするという目標を掲げています。現在、これらの省は困難を乗り越え、優遇政策を作成し、手付かずの自然を観光発展に活用するよう、力を入れています。これは西北地域の観光発展に突破口を開くことでしょう。