ハノイ市のクァンタン通りには 「アート」と銘打った喫茶店が存在しています。喫茶店ですがコーヒーなどを飲む人がそんなに多くありません。ここに常に足を運ぶ人は芸術家など骨董品を収集する人々です。
この喫茶店では国内外の有名な画家が描いた作品や唯一無二の骨董品が存在しています。この喫茶店の店主はグェン・チョンさん(Nguyen Truong)というロマンスグレーの持ち主です。お年寄りではありますが、チョンさんはいつも お客さんに熱心な態度で接しています。絵画を含めた骨董品を収集する興味は彼の心遣いとなっています。ですから、この喫茶店は友達との出会いの場であり、骨董品について語り合う場でもあります。チョンさんは次のように語りました。
「テープ」
「私の家族が芸術分野に携わっていたことは私にとって幸いなことです。父はインドシナ美術高等専門学校で学びました。そんな関係で我が家は全国の有名な画家との出会い場となっていました。これらの有名な画家は父と芸術について語り合いしましたので、私に芸術の愛を伝えてきました」
チョンさんの話でした。
チョンさんは骨董品を収集するために、国内の色々なところに出かけました。歳月の流れとともに、チョンさんの収集コレクションは豊かになっています。彼の収集コレクションについて、骨董品収集家であるレ・ティ・タィン・タム(Le Thi Thanh Tam)さんは次のように話しました。
「テープ」
「チョンさんの収集コレクションはとても豊富です。中国のカンロン王朝時代からベトナムのリ、チャン、レー王朝時代の骨董品もあります。これらの骨董品は歴史的な情報を語っています。あまり経験がない私は骨董品についての知識を得るためチョンさんの喫茶店によく行きますよ」
タムさんのはなしでした。
チョンさんの喫茶店では、タイやスペインの市場で入手したベトナムのレ、チャン、マクなど王朝時代の骨董品もあります。特に古い香炉もあります。すべての骨董品は貴重なものですが、喫茶店で展示され、人々に紹介しています。チョンさんは骨董品は単に貴重なものではなくて、昔の文化を現代の文化と結ぶ架け橋であると考えています。