響け平和の鐘祈念式典 2012年9月27日 | 12:47:34 すでにお伝えしましたように、9月17日午後、ベトナム北部バクニン省のバクニン博物館に展示されている五戸寺の梵鐘の前で、日本とベトナムの友好、両国とアジアの平和を祈願する「響け平和の鐘祈念式典」が開催されました。この式典は日越友好協会、越日友好協会の協力により開かれたものです。 式典は来年ベトナムと日本ベトナム外交関係樹立40周年とこの梵鐘返還から35周年を迎える活動の一環です。式典には五戸寺の梵鐘の発見者で返還運動の功労者である渡辺卓郎弁護士が89歳という高齢を押して参加されました。 1977年、渡辺卓郎弁護士は東京銀座の古美術店の店頭にベトナムの梵鐘が出されているのを見つけました。氏は早速この話を関係者に知らせました。まもなく、この梵鐘がベトナムのバクニン省の五戸寺のもので、1820年代に周辺の村人が浄財を集めて鋳造されたものであることが分かりました。日本の人々を感動させたのは、この梵鐘鋳造のいわれを書いた、鐘に刻まれた銘文でした。そこには、寺の鐘が最初は兵火で、ついで山賊の襲撃で、二度にわたって失われたが、村人は時を告げる鐘の音が恋しく、近隣の村人の協力を得て足かけ3年にわたる努力の結果、この鐘が鋳造されたことが記されていました。 当時、日本ベトナム友好協会は仏教界や多くの心ある方々の協力を得て、この梵鐘をベトナムに返還する運動に取り組み、1978年6月ベトナムに返還しました。 あれから34年、梵鐘が一般公開される式典での様子をご紹介します。 梵鐘 梵鐘と渡辺卓郎先生 バクニン博物館 五戸寺の尼僧と村人一行 渡辺先生と対面し感激の嗚咽 鐘にひざまづく 鐘に抱擁 式典の様子 約200人の参加者全員が鐘を鳴らす 渡辺先生の気持ち 五戸寺に寄贈した梵鐘の拓本 写真提供は日本・ベトナム友好協会、ありがとうございます。 ご感想 提出する 他の情報 雲の海に浮かぶ北西部山岳地帯 サイゴン傀儡政権の大統領官邸に突入した戦車「390号」 木綿花 記者チャン・マイ・ハインの歴史小説「戦争の記述」