(VOVWORLD) - 10日、ベトナムが主催した第41回AIPA＝東南アジア連議院総会は3日間の日程を終え、閉幕しました。総会で採択された文書は議会外交の新たなビジョンを示し、AIPAはASEAN諸国の政府と力を合わせ、平和、安定、また国民の利益のための共同体の構築に尽力していくことを誓いました。
第41回AIPA総会は加盟諸国の議会間の団結、相互理解、協力、ASEAN共同体づくりにおけるAIPAとASEAN諸国の政府との連携の強化を目指すAIPAの趣旨、目標を実施するための重要な前進であるとしています。また、採択された決議は地域の差し迫った問題の解決における議会の重要な役割を強調しました。
共通問題の解決におけるコンセンサス
特筆すべきことは東南アジア諸国をはじめ、世界各国が新型コロナのパンデミックにより、深刻な経済と医療危機に直面している中で第41回AIPA総会が行われたのです。それで、第41回AIPA総会はASEANの結束と主体的適応、新型コロナ収束後の経済回復の推進を中心に置きました。また、第41回AIPAは経済・貿易に関する法律、政策を調和させる決意を示し、新型コロナ収束後の経済、観光活動の早期回復を目指しています。さらに、年内に、RCEP＝東アジア地域包括的経済連携協定が締結されることへの支持を表明しました。
ベトナムのフン・クォク・ヒエン国会副議長は次のように語りました。
（テープ）
「AIPAの経済協力は中核的な課題であり、他の協力分野に大きな影響を与えています。ASEAN経済共同体は共同市場と統一的な生産施設づくり、商品、サービス、投資、資金、熟練した労働者の移動の自由や競争力の向上、投資経営の促進、地域の繁栄を目指すものです。AIPA加盟諸国は『新型コロナ収束後のASEANの結束と経済回復の推進における議会の役割』というテーマに支持を表明し、これはAIPA諸国にとって適切で、差し迫った課題となるからです。」
第41回AIPA総会は麻薬防止対策の強化を目指す法律面での協力の推進や男女平等への支持、国民の健康ケア、生活のあらゆる分野への女性の参加の強化などに関する様々な行動を打ち出し、主体的適応の精神を表しました。
第41回AIPA総会の際立った点はAIPA総会の枠内でのAIPA若手議員会議設立です。これは積極的な動きを示し、地域問題の解決に対する若手議員の役割へのAIPA加盟諸国の認識向上に寄与するとしています。
総合的な力
ASEANとAIPAの議長国としてベトナムはASEANとAIPAの総合的な力づくりや共通目標の設定、ASEANの問題解決への共通のアプローチ方法に尽力してきました。また、AIPA総会は疫病への主体的適応を目指すASEANの構想の展開に対する支持を表明しました。総会で、加盟諸国の代表団は人間を中心として新型コロナによる困難の解決に集中するというASEANとAIPAの優先課題に賛同しました。さらに、ベトナム東部海域（南シナ海）の平和、安定、安全保障について触れ、国際法、とりわけ1982年国連海洋法条約に従って紛争を平和的に解決し、DOC＝海上行動宣言を完全履行し、COC＝海上行動規範を早期作成する必要があるとの見解を示しました。
 ガン国会議長＝Dương Giang/TTXVN |
第41回AIPA総会の議長を務めたグエン・ティ・キム・ガン国会議長は次のように語りました。
（テープ）
「私たちは困難を乗り越え、ASEANとAIPAの基本的で全面的かつ包括的な問題について協議しました。採択した文書は将来におけるASEANの議会外交の新たなビジョンを模索するため貴重な基盤を作り出すと思います。第41回AIPA総会は平和、安定、また国民の利益のための共同体の構築に向けてAIPAとASEANがともに歩んでいくことの前提を作り出しました。」
第41回AIPA総会はオンライン方式で開催されたAIPA史上初の総会です。ベトナムの主催により、AIPAの友好、団結、協力の精神が発揮され、ASEAN共同体の構築でのAIPAとASEANの協力の強化が図られました。