(VOVWORLD) -既にお伝えしましたように、去る2月12日に、欧州議会は、EVFTA=ベトナムとEU=欧州連合の自由貿易協定を承認しました。また、先日、欧州評議会は、同協定を批准しました。EVFTAの発効に向けた最後の段階となります。現在、EVFTAはベトナム国会の批准を受け、また、EUとベトナムがそれぞれの手続きが完了したことを相互に通知した後に発効することになります。
欧州評議会がEVFTAを批准したことは、EUとベトナム、特に、双方の企業共同体から、およそ8年間に渡って待機されました。また、この決定は、ベトナムの役割、地位、潜在力に対するEUの重視を示しています。
ベトナムとの関係を重視
EU輪番議長国を務めているクロアチアのゴルダン・グルリッチ・ラドマン外務・欧州問題大臣は「ベトナムはEUにとって東南アジア諸国連合加盟国とのFTA締結はシンガポールに次ぎ、2カ国目となった。また、EUが開発途上国と結んだ『最も野心的な通商協定』でもある」と明らかにしました。一方、EU加盟諸国、特に、オランダ、スペイン、ベルギーなどは、EUの決定を歓迎すると同時に、同協定の重要な意義を強調しました。ベトナム駐在欧州連合のピア・ジョルジォ・アリベール大使は次のように語りました。
(テープ)
「EVFTAは、EUが発展途上国と交渉して、締結した野心的な協定です。ベトナムは、双方の企業に有利な経営環境づくり、双方の利益をもたらすために、引き続き改革してゆきます。私たちは、同協定の実施を巡るベトナムの公約を認めました。」
EVFTAの批准を準備するベトナム
ベトナムの国家主席、国会が同協定の批准を検討、決定するため、去る3月末に、ベトナム商工省は、EVFTAに関する書類案をグエン・スアン・フック首相に上程しました。同時に、同協定の実施を準備するため、政府は、各省庁、部門に対し、関連法的文書の作成、改正、補充を直ちに実現するよう指導しました。
チャン・トアン・アン商工大臣は次のように明らかにしました。
(テープ)
「私たちは、今国会で、この書類が提出されるように期待します。来る7月にEVFTA協定が発効する予定です。これにより、欧州連合とベトナムの企業共同体、人々と組織は、同協定の恩恵を適宜に得ることでしょう。」
欧州連合は、ベトナムにとって上位の貿易相手の一つです。2019年の双方の貿易取引総額は560億ドルを超えています。EVFTA協定がベトナム国会に批准され、そして、実施されてから、2020年の第3四半期初頭に、EU市場向けのベトナムの輸出活動を促進することが期待されます。