ベトナム民族の起源とされる北部フート省で、ベトナム建国の祖とされるフン王をしのぶ伝統行事として、フン神社祭りとフート省文化・観光週間2025が盛大に開催されています。今年は旧暦3月1日〜10日にあたる3月29日〜4月7日の10日間にわたり、多彩な文化・スポーツ・観光イベントが繰り広げられています。

開会式の様子（写真：フート省文化スポーツ観光局）

開幕初日となった3月29日には、ゴルフ大会やブックフェア、「聖なる起源」をテーマにしたナイトツアーなどに続き、開会式では「源流の響き」をテーマにした芸術プログラムが披露され、観客を魅了しました。

開幕式でフート省人民委員会のグエン・フイ・ゴック副委員長は次のように語りました。

（テープ）

「開幕式の芸術プログラムを通じて、私たちが伝えたいのは、フート省は民族の誇りである貴重な文化遺産を受け継ぐ神聖な土地であるとともに、歴史と文化が継承され、結びつき、持続的に発展する魅力的な観光地であるということです。歴史の足跡と民族の団結の心が息づくフート省に立ち返り、ルーツを感じていただきたいと考えています」

4月7日までにわたり数々の伝統儀式が執り行われます。たとえば、ベトナム人の祖先とされたラック・ロン・クアンやオウ・コーの命日供養、フン王への献香、ホーチミン主席の記念浮彫前での献花、周辺地域からフン神社へ向けた伝統の行列などです。

また、銅鼓の演奏、夜の文化芸能パフォーマンス、ストリート音楽、伝統民謡「ソアン」、大衆芸能、ダンスグループやギターバンド、伝統舞踊・ダンスクラブとの交流、獅子舞や龍の舞い、武術フェスティバル、水上人形劇といった文化・芸術・スポーツの催しも来場者を楽しませています。

参加者たちの話です。

（テープ）

「初めてフート省のお祭りに参加しました。新しい体験がたくさんあり、イベントの規模の大きさに驚きました」

「毎年、この祭りの開幕を心待ちにしています。フート省の誇りとして、プログラムも丁寧に構成されていて本当に素晴らしいです」

フート省文化・観光週間2025は、国内外の観光客にフート省の魅力を伝える絶好の機会です。神聖なフン神社、素朴な民謡「ソアン」、青々としたロンコック茶畑、癒しのタントゥイ温泉、雄大なスアンソン国立公園、詩情あふれるアオゾイ・スオイティエン観光地など、フート省は文化と自然が融合した魅力的な観光地として、過去と現在をつなぐ場となっています。