ベトナム グローバルな試練の解決に努力

(VOVWORLD) -  10月31日から11月3日にかけてイギリスのグラスゴーでCOP26=第26回気候変動枠組条約締約国会議が開催されています。これは2021年に国際世論の注目を集めている最も際立った出来事の一つです。

ファム・ミン・チン首相はこの会議に参加し、世界的な気候変動に関する試練の解決に積極的かつ主体的に貢献することが狙いです。

COP26は国連気候変動枠組条約の締約国が、自国が決定する貢献に関する最終的な報告書を事務局に提出する期限が来た背景の中で行われることから、今世紀末までに地球の平均温度の上昇を産業革命の前と比べ、摂氏2度以下に抑えるという目標の維持に向け、各国が自国の温室効果ガス排出量の削減に関する具体的な合意に至ることを目指しています。これにより、持続可能な開発目標のための2030アジェンダの実施が推進され、すべての国の経済・社会の持続可能な発展が確保されるとしています。

行動するためのチャンス

新型コロナのせいで1年間、延期されたCOP26 はエネルギー危機が世界的に発生している現在、どのように気候変動対策に関する合意を達成するかという大きな問題を抱えています。COP26 で取り上げられた4つの目標とは今世紀半ばに産業革命からの気温上昇を1.5度以内に抑えるという目標を維持するため、温室効果ガス排出量を実質ゼロにすること、コミュニティと自然生息地を保護するために適応すること、先進国は年間少なくとも 1000 億ドル以上の気候資金を調達するという約束を果たすこと、政府、企業、社会の協力を通じてパリ協定が気候危機を解決できるようにするため、詳細な規則を充実することです。

ベトナム COP26に重要な提案を出す

ベトナムは工業化を開始してから30年しか経っていない発展途上国であり、常に世界の共通の行動に積極的に貢献しています。ベトナムは2015年、早めに国連にNDC=自国が決定する貢献に関する報告書を提出したほか、この報告書の内容を法律に盛り込みました。

   ベトナム グローバルな試練の解決に努力 - ảnh 1在ベトナムイギリス大使(写真:VGP)

また、2020年にNDCを改定し、温室効果ガスの排出削減量と削減率に関する目標値をいずれも上方修正しました。これに基づき、ベトナムは2030年までに、国内の自助努力で、温室効果ガスの総排出量を9%削減するという目標が設定されました。また、国際援助を加えると、削減率は27%を目指すことになります。在ベトナムイギリス大使はこの目標は実施可能なものであるとし、次のように語りました。

(テープ)

「この目標はこれまでの目標と比べ、野心的なものですが、実施可能なものであると思います。ベトナムは27%という削減率、ひいてはこの数字を上回る削減目標を達成すると確信しています。グラスゴーで開催中のCOP26に出席しているベトナム代表団は新たな構想、新たな公約を提出するでしょう。」

気候変動により多くの影響を受けているベトナムがNDCを上方修正したことはグローバルな気候変動による影響の軽減に向けての最高の努力を示すとしています。ベトナムはNDCを上方修正した数少ないの国の一つです。

   ベトナム グローバルな試練の解決に努力 - ảnh 2ファム・バン・タン副局長 (写真:TTXVN)

2015年に行われたCOP 21以来、この5年間、ベトナムは誓約書を常に調整し、目標の達成を目指しています。資源環境省・気候変動局のファム・バン・タン副局長は次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムは気候変動対応に積極的かつ主体的にあたっています。2015年パリ協定が採択された後、政府は資源環境省をはじめ、各省庁にこの協定の展開に関する行動計画の作成を委託しました。また、2016年~2030年期のパリ協定実施計画の傍ら、2020年11月、国会はパリ協定の公約が盛り込まれた環境保護法改正案を承認しました。COP26でベトナムはパリ協定の実施に関する内容を法律に盛り込んだ初めての発展途上国であることを誇っています。」

COP26への参加を機にベトナムは国際公約を遂行する決意を示します。また、こうした会議はベトナムにとって各国、国際組織との協力を強化し、金融、技術支援を模索し、気候変動対応能力を向上させるチャンスとなります。

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