(VOVWORLD) - 17日、ブイ・タイン・ソン外相はシンガポール公式訪問を開始しました。これは両国の外交関係樹立50周年となる2023年におけるハイレベル代表団の交流の一環であり、2013年に樹立された両国の戦略的パートナーシップの深化に貢献するものと期待されています。
これまで、ベトナムとシンガポール関係は力強く発展しており、各レベルの訪問団の往来や会合が維持され、あらゆる分野での協力が促進されてきました。
経済協力のハイライト
ベトナムとシンガポールとの経済協力は東南アジア地域の模範となっています。2022年、両国の貿易総額は90億ドルを超え、2021年と比べ10.1%増となりました。また、2022年10月現在、シンガポールはベトナムに投資を行っている141の国と地域の中で2位に立っており、ベトナムの51の省・市で総額708億ドル相当の3095件の投資プロジェクトを行っています。一方、ベトナムはシンガポールで科学技術や小売、情報通信、不動産、加工・製造業に集中する5億8600万ドル相当の140件の投資プロジェクトを行っています。
他方、ベトナム・シンガポール工業団地は両国の経済協力の象徴となって、ベトナムの社会経済開発に大きく貢献しています。現在、ベトナムの9つの省・市で12か所のベトナム・シンガポール工業団地が設立され、およそ30万人の労働者の雇用を創出しています。去る2月、ファム・ミン・チン首相はシンガポールを訪問した際、次のように語りました。
(テープ)
「ベトナム・シンガポール工業団地は両国の投資協力の模範となっており、さらに繰り広げる必要があります。両国の投資家はこの良好な模範例を基礎に、『利益の調和、困難、リスクの共有』という原則に基づき、両国の共通の利益のために活躍するよう希望します」
ベトナムとシンガポールはいずれもCPTPP=環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定やRCEP=東アジア地域包括的経済連携協定に加盟しています。両国は経済の相互補完性をよく認識したうえで、これらの協定の実施に取り組み、それぞれの国、および地域の経済回復への貢献を目指しています。
多くの分野で協力を強化
貿易・投資の傍ら、教育、人材育成分野での協力は両国関係の柱となっています。去る2月、ファム・ミン・チン首相に同行し、シンガポールを訪問した教育訓練省のグエン・ヒュー・ドー大臣は次のように語りました。
(テープ)
「両国の教育協力計画を通じて、ベトナム人学生はシンガポールへの理解を深め、シンガポールへ留学するための奨学金が支給されました。両国の教育省は2017年の協定を代替する新たな協力協定の締結を加速するよう希望します。これにより、教育分野、中でも教師の育成や学校の管理メカニズム、教育方法の刷新における協力の拡大が図られるでしょう」
ベトナムとシンガポールは国防・安全保障協力に関し、ハイレベル代表団の交流や対話・協力メカニズムを維持する一方、金融・銀行や環境、観光分野での協力も促進しています。さらに、両国は国連やASEAN、APEC=アジア太平洋経済協力会議などの多国間組織で緊密に連携しています。
両国の指導者の政治的信頼や国民の相互理解、文化面での類似点などは双方の持続可能な協力の土台となり、再生エネルギー、サイバーセキュリティ、環境、教育、人材開発などにおける協力関係の強化やデジタル経済、デジタルトランスフォーメーション、イノベーション、グリーン経済などの分野への協力の拡大に弾みをつけるとしています。ブイ・タイン・ソン外相の今回のシンガポール公式訪問はあらゆる分野でダイナミックに発展している両国の戦略的パートナーシップの深化に貢献するでしょう。