(VOVWORLD) -ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席の招きに応じて、エジプトのアブデル・ファタハ・アル・シーシー大統領は6日から7日までの国賓としてベトナム訪問を行っています。
シーシー大統領=TTXVN |
1963年のベトナムとエジプトの外交関係樹立以来、エジプト大統領による初のベトナム訪問は両国の協力関係にとって重要な節目であり、多くの分野における良好な伝統的な関係の強化に寄与すると期待されています。
外交関係樹立以来、両国は、かつての独立闘争と今日の国の建設発展事業において、常に支持し合っています。エジプトは、北アフリカ諸国の中で2013年11月にベトナムを市場経済国として認定した初めての国です。
世論が期待するベトナム訪問
シーシー大統領による今回のベトナム訪問はエジプトのビジネスマンや研究者、国民からの関心を集めています。この訪問は両国関係に新たなページを切り開くと期待されています。アジア・アフリカ・エジプト連帯委員会に勤めているエジプトのベテラン外交官であるモーヘブ・エル・サムラ氏は次のように語っています。
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「ベトナムとエジプトとの関係は良好な関係です。ホーチミン主席が指導したベトナム民族解放運動はアフリカ諸国やエジプト及び多くの国の民族解放運動を鼓舞し、大きな影響力を持ってきました。私たちは、アジアアフリカとベトナム、及びベトナムとエジプトの友好委員会による集いを毎年開催したいです。これは、アジアとアフリカの団結関係の強化を目指すからです。」
一方、アル アハラム研究所のアジア研究者Ahmed Abdol Tarabeik氏は「エジプト大統領によるベトナム訪問は、エジプトが『東方政策』を実現しており、ベトナムとの協力強化重視を示したことである」と強調しました。そして、ASEAN=東南アジア諸国連合と世界におけるベトナムの威信と役割、地位について、次のように語りました。
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「エジプトが中東地域における大きな役割と影響力を持つ一方、ベトナムは東南アジア地域における大きな役割と影響力を持っています。両国間の協力関係は極めて重要でス。エジプトはベトナムの発展事業の成果を評価しています。シーシー大統領によるベトナム訪問後に、両国の協力がさらに多大な成功を収めると確信しています。この関係は、両国だけではなく、中東地域と東南アジア地域にとっても重要でかつ有益な出来事であると期待されています。」
これまでに、ベトナムとエジプトは経済、貿易、投資、文化、観光など多くの分野に関する複数の協力合意書に調印してきました。現在、エジプトはアフリカにおけるベトナムの第2位の貿易相手国となっています。両国の2016年の貿易総額は3億1600万ドルに達しています。しかし、両国には、その貿易額の増額を目指す多くの潜在力があると評価されています。そこで、エジプトの企業界やビジネスマンは、シーシー大統領による今回のベトナム訪問が両国間の新たな協力チャンスをもたらしてゆくと希望しています。エジプト貿易産業省のAmgad El Kady博士は次のように語っています。
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「シーシー大統領のベトナム訪問が経済や貿易など多くの分野における両国関係の強化に寄与すると確信しています。この際に、双方は、工業や技術などの分野に関する経験交換をすることができます。ベトナムは多くの分野において多大な成功を収めましたが、エジプトも同じです。そこで、両国は互恵を基礎にして、経験交換をすることができます。」
ベトナム・エジプト関係、新たな段階に入る
外交政策の中で、エジプトは「東方政策」の実施を加速しており、ベトナムを含むアジア諸国との関係拡大に気を配っています。シーシー大統領によるベトナム訪問は、両国外交関係54周年における重要な節目であると評価されています。この訪問の結果は、両国関係を新たな発展段階に押し上げ、世界の平和・安定・発展に寄与してゆくと期待されています。