ベトナムの気候変動対応

22日ニューヨークで地球温暖化対策に関する国際的な新たな枠組み、「パリ協定」の署名式が行われました。これにより、昨年末にフランスで開かれた国連の会議、COP21=国連気候変動枠組条約第21回締約国会議で採択された「パリ協定」が4ヶ月ぶりに署名されました。このような中、ベトナムで気候変動への対応は差し迫った問題となっています。

ベトナムの気候変動対応 - ảnh 1


ベトナム資源環境省の報告によりますと、2015年、ベトナムでの気候変動は複雑に推移してきました。多くの地方では気温が40度を超えた日があり、これは前例のないものです。気候変動からもたらされたマイナス影響は経済社会発展に影響を与えています。2015年に発生した自然災害により、およそ154人が死亡、物質的被害は8兆ドンに上りました。特に、今年始めから、エルニーニョ現象が激しくなっていることから、南中部、中部高原地帯テイグェン地方で深刻な干ばつが、そして、南部メコンデルタでは海水侵入が深刻になりました。

気候変動への主体的対応

気候変動が予測より激しくなっていることを前に、グェン・スアン・フック首相は「ベトナムは気候変動対応のため、断固たる措置を取る必要がある。具体的には、ベトナムは気候変動や自然災害の予測、予報能力を向上させる他、気候変動対応に投資を強化しなければならない」と明らかにしました。また、フック首相は気候変動対応のため、各地方や地域間の協力を推進する必要があると述べました。フック首相は次のように語りました。

(テープ)

「今後、気候変動を主体的に適宜するだけでなく、効果的に対応しなければなりません。経済社会発展計画を作成する時、資源管理と環境保護が重要視される必要があります。経済、社会、環境を発展のバランスをとる必要があります」

このように語ったフック首相は「気候変動対応に関する政策の完備、COP21で提出されたロードマップを基礎に、グリーン成長、温室効果ガスの排出量の削減を目指し、経済構造を再構築するよう」要請しました。また、フック首相は生活用水と生産用水の湖の建設と改修、海岸や河岸における堤防の補強など気候変動対応に社会全体の力を調達することを指導しました。

ベトナムの気候変動対応 - ảnh 2



主要部門や機関に任務を割り当てる

グェン・スアン・フック首相は気候変動に関する国家委員会、資源環境省、農業農村開発省、外務省、計画投資省に対し、気候変動への対応のため、国際社会と協力して、支援金を模索するよう指示しました。特に、フック首相は農業農村開発省に対し、水利施設や農業生産計画を作成する際に、気候変動対応策に配慮しなければならないと指導しました。資源環境省が実施すべき任務に関して、フック首相は次のように語りました。

(テープ)

「資源環境省は関係各機関や地方と協力して、ベトナムに見合った気候変動対応シナリオを早期に発表する必要があります。これを実施するため、農村部を始め、気候変動の影響を受ける各部門や地方を研究した上で、対応策を打ち出します」

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気候変動への対応はベトナムにとって大きな試練となっています。この事業を効果的に実施することは経済社会発展事業だけでなく、気候変動に関するパリ協定の履行にも寄与することでしょう。

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