ベトナム・インド関係、発展へ向けての協力

2017年はベトナムとインドの国交樹立45周年、及び戦略的パートナー関係確立10周年となっています。21日、行なわれた科学シンポジウムで、外交官や研究者らは「これまで、ベトナムとインドの関係はそれぞれの国の着実な発展に応え、世界平和の維持に貢献してきた。今後、両国は協力関係を深化させていく必要がある」と強調しました。


ベトナム・インド関係、発展へ向けての協力 - ảnh 1
(写真:TTXVN)

ベトナムとインドはホーチミン主席とインドのジャワハルラール・ネルー首相が培った従来からの関係で結ばれています。1972年、両国は外交関係を正式に樹立しました。また、2007年、戦略的パートナー関係を確立し、2016年、戦略的かつ全面的パートナー関係に格上げしました。

それぞれの国の着実な発展に応える

この45年間、両国の政治・外交関係は絶え間なく発展しており、両国の政治的信頼は協力関係の発展の土台となっています。ホーチミン国家政治学院のグエン・スアン・タン院長は次のように語りました。

 (テープ) Xuan Thang

「両国は戦略的利益を共有し、二国間、又は各国間の問題をはじめ、差し迫った問題に関する立場を分かち合っています。インドは声明にとどまらず、具体的な行動で、ベトナムとともに、東部海域の平和、安全保障、航行の自由の確保にあたっています。

また、双方は党、国家、国会、政府の訪問団の交換を頻繁に行なっています。」

経済分野に関し、インドはベトナムの貿易相手国上位10カ国の中に入っている一方、ベトナムはASEAN諸国の中で、インドの第4位の相手国となっています。両国の商取引額は年平均16%増となり、2020年までにこの数字を150億ドルにするという目標が掲げられています。現在、インド企業はベトナムで130件あまりの投資プロジェクトを展開していると同時に、東部海域のベトナムの排他的経済水域で5ヶ所の油田の探査試掘を行なっています。また、電力や再生エネルギー分野でも協力関係を結びました。さらに、両国は国防・安全保障協力を双方関係の戦略的な柱と見なしています。両国の国防大臣による相互訪問が行なわれる傍ら、2015年~2020年期の国防協力計画が作成され、伝統的安全保障、テロやハイテク犯罪の防止、サイバーセキュリティの強化などで緊密に協力し、国連の平和維持部隊への参加に関する経験を分かち合うなど具体的な協力活動が定められました。ホーチミン国家政治学院の講師マック・クアン・タン教授は次のように語りました。

(テープ) Quang Thang

「両国は外交協力や戦略的協力から利益を得ています。インドは経済、軍事、文化などの分野で大きな潜在力を持って、地域、ひいては世界で影響力がある大国への発展を目指しています。一方で、ベトナムは全ての国々、とりわけインドとの協力を強化する方針です。45年間にわたるベトナムとインドの関係はそれぞれの国の着実な発展、また、人類の健全な存在に応えるものだと思います。」

協力を深化

今後、ベトナムとインドの関係は歴史を受け継ぐだけでなく、強化されていく必要があるとしています。さきほどのマック・クアン・タン教授はインド研究センターを、インドはベトナム研究センターを国立レベルに格上げするとともに具体的な分野で協力を強化しなければならないとの見解を示しました。

一方、インド外務省元副大臣で、在ベトナムインド大使館のラビ元大使は次のように語りました。

(テープ) Cuu dai su

「双方は連携を強化し、航空会社を支援する必要があります。ベトナムのジェットスター航空が証券市場で上場されたので、ベトナム航空分野の発展に寄与するでしょう。両国は航空分野で互いに支援し、両国間の直行便を増便することができます。」

他方、公安省・戦略研究院元院長のレ・バン・クオン准教授は次のような意見を述べました。

(テープ) O Cuong

「インドは情報技術大国として知られています。ベトナムでインド情報技術大学が設立されることを希望します。また、両国はサイバーセキュリティに関する危機に直面していることから協力しなければなりません。さらに、ベトナム東部海域、及びインド洋の安全保障や航行の自由の確保でも協力を強化する必要があると思います。そして二国間、及び多国間場裏で緊密に連携しなければなりません。」

両国関係は長い歳月を経て、様々な成果を収めてきました。今後も、両国国民の利益のため、この関係が引き続き発展していくよう期待されています。

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