(VOVWORLD) - この間、ベトナム南部メコンデルタ各省は2016年に見舞われた100年に一度の干ばつと海水侵入と比べ、より深刻な干ばつと塩害に苦しんでいます。
同地域の各省は緊急事態を発布し、対応に尽力しています。これを受け、グエン・スアン・フック首相はメコンデルタ各省に対し、ベトナム民族の頑強不屈という精神を発揮し、困難を乗り越えるよう要請しました。
7日から15日まで、海水が内陸部の100~110キロメートルの地点まで侵入すると予測しています。淡水不足や海水侵入が住民の生活と果樹栽培に深刻な影響をもたらしています。こうした状況を引き起こした原因として気候変動や海面上昇などがあげられました。
決意を固める
メコンデルタ地域で海水侵入が引き続き深刻化していくと予測されました。こうした事情を踏まえ、フック首相は農業農村開発省、資源環境省、各地方に対し、干ばつ、海水侵入、水不足対策を精力的に実施し、生産に対する悪影響を最小限に抑え、住民の生活を安定させるよう要請しました。これに従って、資源環境省と農業農村開発省はメコン川上流の水源を見守り、各省庁、レベル、部門に適宜に通知すると同時に各地方と協力し、現地の水資源状況を評価し、生産、生活用の給水を確保するとしています。フック首相は次のように語りました。
(テープ)
「今年の深刻な干ばつ、塩害への対応から経験を引き出しました。それはどんなに難しい問題に直面しても、政府、各レベルの行政府、各経済セクター、及び全国民が力を合わせ、決意を高めると問題解決に成功するということです。ベトナム民族は強い意志を持って、様々な困難を乗り越えました。」
各地方も困難を乗り越える決意
干ばつと海水侵入が深刻化している背景の中で、カマウ省は稲をはじめ、農産物栽培への淡水供給で、住民のコンセンサス得るため、宣伝啓蒙を進めてきました。一方、ベンチエ省は海水侵入を防ぐため、ハムルオン川で仮設ダムを建設しています。これにより、数十万世帯や数千企業、学校、医療施設を塩害から救われるとしています。他方、キエンザン省の給・排水有限会社のグエン・ヒュ・ホアイ・フオン社長は次のように語りました。
(テープ)
「我が省は干ばつ・海水侵入対策として淡水調整システムの完備や井戸の掘削を指導しました。これはラックザ市への給水を確保するためのものです。また、住民に対し、水の節約を呼びかけています。」
メコンデルタ各省の努力に加え、住民は海水侵入への対応を目指し、生産方式の変更や淡水備蓄などあらゆる手を尽くしています。ビンロン省の住民の一人は次のように語りました。
(テープ)
「100立方メートル以上の水を備蓄できる4本の溝を掘りました。植物に水をやる前、海水が侵入するかどうかチェックしなければなりません。溝が漏れるかどうかが分からないからです。」
政府の適切な指導と各地方の決意、住民の頑強不屈の精神でメコンデルタの干ばつ・塩害による困難が解決されるでしょう。