ベトナム・国連、40年にわたる協力

(VOVWORLD) 2017年、ベトナムが国連に加盟して以来40周年となります。これはベトナムの独立、自由、統一に対する国際社会の認定を示しました。

この40年間、ベトナムと国連の協力は国連と加盟国との協力発展モデルとなりつつ、経済、社会、文化、人道問題の解決に向けての国際協力の促進における国連の役割を見せました。

ベトナム・国連、40年にわたる協力 - ảnh 1 国連本部 (写真提供:flickr)

 これまで、ベトナムと国連との協力は多くの分野で行なわれ、目覚しい成果を収め、経済社会発展に関するベトナムの要求に応えてきました。グエン・スアン・フック首相は29日から31日にかけて行なわれたアメリカ公式訪問を機に、「ベトナム国民は戦後の国家再生や経済社会発展に対する国連と国際社会の貴重な支援を永遠に忘れられない」と強調しました。

ベトナム・国連、40年にわたる協力 - ảnh 2 フック首相、アメリカ訪問に際し、ベトナムの国連加盟40周年記念式典に列席

 協力の成果

国連へ加盟してからベトナムは第32回国連総会で加盟諸国の支持を得て、各国や国際組織に対し、戦後のベトナムの再生の支援を呼びかけました。1977年から1986年期に、国連の各組織はベトナムの教育、医療の発展や母子の健康ケア、人口・家庭計画化などを中心に援助を行なっていました。また、国連との協力により、ベトナムは科学技術の発展、生産施設の新築、発展能力の向上が図られました。アメリカなど各国は「経済制裁」と称してベトナムへの禁輸措置を取った背景の中で、国連との協力は西側諸国の援助へのベトナムのアプローチに条件を作り出してきました。ドイモイ=刷新政策の実施に際し、国連の無償援助はベトナム政府の発展政策の立案に役立ちました。ベトナム政府の要請を受け、国連は技術支援から経済体制と政策、公共行政、法律の改革、国営企業の再編、公共投資計画の作成、銀行システムの発展にシフトするとともに、エイズや難病の防止対策、末端組織での民主体制の発揮、男女平等の実施などの分野に拡大しました。

これまで、ベトナムに対する国連の援助額は20億ドルにとどまりましたが、経済発展、法律、体制の整備、差し迫った社会問題の解決に集中したことから、大きな意義があるとしています。

国連の責任感ある加盟国

国際関係の多様化、全方位の外交政策を実現して、ベトナムは国連の各機関をはじめ、各国、及び国際組織との二国間・多国間関係の強化、拡大に取り組んでいます。ベトナムは2008年から2009年期の国連安全保障理事会非常任理事国としての任務を全うしてきました。また、1996年、CTBT=包括的核実験禁止条約を締約した初めての国の一つとなったほか、同年、ジュネーブ軍縮会議に参加しました。1998年に、CWC=化学兵器禁止条約の正式な締約国となっています。さらに、2014年から2016年期の国連人権理事会理事国として活躍してきました。国連人権理事会作業部会元会員のグエン・チュン・タイン氏は次のように語りました。

(テープ) 

「ベトナムは国連人権理事会で重要な役割を果たしました。これはベトナムに対する国際社会の高い評価を示したと思います。また、私たちは良い経験を引き出し、国内の刷新と発展、人権擁護に貢献するだけでなく、国際社会の積極的かつ主体的で、責任感あるメンバーとして活躍することもできました。」

ベトナムは国連の諸組織の援助を受けたうえで、これらの組織のあらゆる活動や協力モデルづくりに積極的に参加しています。3者協力モデルが繰り広げられ、ベトナムが提唱した「一つの国連」という構想が試験的に実施され、支援者の高評を得ました。現在、ベトナムは2020年~2021年期の国連安全保障理事会非常任理事国入りに力を尽くしています。2012年から2016年期のUNDP=国連開発計画ベトナム事務所のプラティブア・メフタ代表は次のように話しました。

(テープ) 

「ベトナムは活躍し、国連のあらゆる活動に積極的に参加しています。国連人権理事会理事国や国連経済社会理事会を務めたほか、スーダンに駐屯する国連平和維持部隊に参加しました。これはベトナムと国連との全面的な協力を立証しました。」

40年間の成果を基礎に、向こう5年、国連はベトナム政府に持続可能な開発目標の実施、貧困者、社会的弱者の支援、気候変動への対応、持続的な環境発展などを支援し続ける計画です。

なお、この40年間にわたるベトナムと国連の協力は双方の協力効果の向上に有利な条件を作り出すとともに、ベトナムの工業化現代化事業の促進、国連の役割の向上にも寄与するとしています。

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