(VOVWORLD) - この数年間、ベトナムは少数民族居住地での貧困解消事業で多くの成果を収めています。これらの成果は各地方間の格差縮小に貢献しています。こうした中、ベトナムは今後も貧困解消事業を促進していく方針を打ち出しています。
(写真:Tạp chí Xây Dựng Đảng) |
ベトナムの53の少数民族の人々は主に、山岳地帯や、遠隔地、国境地帯に居住しています。少数民族居住地は3434の村を含めています。党と国家は常に、これらの地方の経済社会開発や、貧困解消、住民の生活改善に特別な関心を寄せています。
持続可能な貧困解消を目指す多次元貧困解消を促進
ベトナム共産党の第13回大会の後、ベトナムは包摂的かつ多次元貧困解消を目指し、複数の措置を同時に実施しています。そのなかで、2021~2030年期における少数民族居住地の経済社会開発目標プログラムがあります。
このプログラムの枠内で、少数民族居住地でのインフラ整備や、社会保障の確保、住民の生活改善、職業訓練、雇用創出などのために、10億ドル相当の資金が拠出されました。その結果、昨年、少数民族居住地の多次元貧困率は3%以上低下しました。
北部山岳地帯ライチャウ省ムオンテ県人民委員会のダオ・バン・カイン委員長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「政府と各機関の関心も高く、地元住民の生活jは一段と改善されています。交通網を含むインフラがよく整備され、経済社会開発事業に有利な条件を作り出しています。また、多くの効果的な生産・経営モデルが導入され、住民の収入向上に貢献しています」
テイグエン地方の持続可能な発展
中部高原地帯テイグエン地方も少数民族居住地での貧困解消事業の優先対象とみられています。テイグエン地方の各省は少数民族の人々が36.52%を占めています。この数年間、これらの地方では、上水道の整備や、環境、衛生、教育、雇用などに関わる多くのプロジェクトが効果的に実施されています。困窮状態にある62県での持続可能な貧困解消プログラム(いわゆるプログラム30A 号)や、新農村づくりプログラム、少数民族の人々の定住プログラムなどはその代表的なものです。
ザライ省労働傷兵社会事業局のファム・チャン・アイン副局長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「労働傷病兵部門は地元の行政府に対して、貧困者を支援する多くの措置を提案してきました。同時に、政府の支援を活用しています。そのほか、各団体、企業の力も集めています」
政府と各地方行政府、機関、団体、企業の努力により、テイグエン地方での貧困解消事業は多大な成果を収めています。住民の生活水準が一段と高まっていることや、貧困率が15.39%に低下していることなどはその証とみられています。
貧困解消を促進していく
これまで、少数民族居住地での貧困解消事業で多くの成果を収めてきましたが、ベトナムは今後もその事業を促進していく方針を打ち出しています。したがって、向こう数年間、ベトナムは山岳地帯に投資しようとする企業を対象に、生産用地や、税金、市場などの面で、優遇措置をとります。
民族委員会委員長を務めるハウ・ア・レイン大臣は次のように明らかにしています。
(テープ)
「持続可能な貧困解消についてですが、党と国家の政策を効果的に実施する必要があります。現在、民族委員会は少数民族居住地での経済社会開発プログラムを担当しています。我々は経験を積み、教訓を引き出し、このプログラムの効果をさらに高めていきます」
持続可能な貧困解消や、人々の物心両面での生活改善はベトナムの終始一貫した政策です。これは国の経済社会開発だけでなく、国防・安全保障の確保、国際社会への参入の促進などにも貢献しています。党と国家の正しい路線・政策や、社会全体の努力、国際社会の支援などにより、今後も、ベトナムの貧困解消事業がさらに多くの成果を収めていくことが期待されています。