ベトナムでは2012年から5月が「労働者月間」とされています。これは労働者の正当な権利の保護と企業の発展に向けての安定した労使関係づくりが狙いです。今年の「労働者月間」にあたり、末端組織で様々な切実な活動が行われています。
ベトナム労働総連盟は「労働者月間2015」のテーマを「労働総連盟は企業の持続可能な発展、労働者の雇用創出、生活水準の向上に向けて、協力としました。これは中央から末端組織に至るまで「工業化現代化事業の中におけるベトナム労働者階級づくりの促進」に関する第10期ベトナム共産党中央委員会第6回総会決議の実施に寄与するためのものです。
「労働者月間2015」、労働者に向けて
「労働者月間2015」では労働者の保護、ケアの強化を目指す各労働組合の諸活動が継続される一方、労働者の正当な権利の保護にあたる労働組合の地位、役割が強調され、企業での安定かつ調和した労使関係の構築が図られるよう期待されています。ベトナム労働総連盟のグエン・バン・ガン副議長は次のように語りました。
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「今年、『労働者月間』は前年より積極的かつ具体的に展開されています。末端組織で集中的に行なわれます。労働総連盟は関連文書を作成し、その実施を手解きします。また、代表的なモデルを評価、繰り広げてゆく計画です。これにより、労働者月間の諸活動が適切な成果を収め、社会における労働組合と労働者階級の地位が日増しに高まることでしょう。」
「労働者月間」に対応するため、ベトナム労働総連盟と末端組織の労働組合は「労働者が困難に遭遇した時、労働組合が手を貸す」という運動の拡大に取り組み、困難な状況にある労働者一人一人が支援を受け、安定した生活を送れることが狙いです。さきほどのベトナム労働総連盟のグエン・バン・ガン副議長は次のように明らかにしました。
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「労働組合は困難な状況に陥った労働者を適宜に発見し、具体的な援助を提供します。また、宿泊や精神的生活の改善で困難に直面している工業団地の女性労働者の支援を進めています。現在、各レベルの労働組合は行政当局と協力し、勤務時間内と勤務時間以外にも労働者に有利な条件づくりに力を尽くしています。」
「労働者月間2015」に様々な切実な活動
「労働者月間2015」のテーマに従って、国内各地の労働組合は様々な切実な活動を行っています。その中に労働組合員、とりわけ困難な状況にある労働者や、職業病になった労働者、労働災害にあった労働者などの物心両面での生活の改善や企業の困難の解決、安定した労使関係の構築が重視されます。これらの活動を通じて、労働組合員の増加、民間企業での労働組合の設立、末端組織の活動の質の向上、労働者の正当な権利に関する政策の実施状況の監視、検査が促進されると期待されています。中部高原地帯ダクラク省労働連盟のチャン・トゥアン・アイン議長は次のように話しました。
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「今年の『労働者月間』が始まる前、中、後とも様々な活動があります。これらの活動は相次いで行なわれています。また、労働組合と雇用者との対話や労働者向けの文化スポーツ活動は労働者月間の目玉となっています。」
こうした中、ハノイ市労働連盟は労働者に対する政策や労働法の実施状況、集団的労働契約の締結の監視、検査を促進するとともに、市の指導者と労働者との会合を開催し、困難な状況にある労働者のサポートを進めています。ヤマハ・モーター・ベトナム社のグエン・ティ・フオンさんは次のように明らかにしました。
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「今回、文芸交流会やスポーツ試合、困難な状況の労働者への贈り物の提供などを行なっています。これらの活動は切実だと思います。長年、この企業で働く意向があります。」
他方、中部ダナン市では1300あまりの労働組合があり、組合員はおよそ13万人となっています。この間、同市の労働連盟は労働組合と労働者の活動に関する座談会や、創造的労働に関する競争運動、労働者・職員によるスポーツ試合を行い、労働者1千人あまりが参加しました。ダナン市労働連盟のグエン・ドク・タイン副議長は次のように語りました。
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「労働組合と組合員の発展を精力的に進めています。また、労働者に対し、主体的に労働組合に参加するよう呼びかけています。労働組合の活動は組合員と労働者の活動そのものです。」
ベトナム労働総連盟は労働者に安定的な雇用を創出し、収入を向上させ、健康増進を強化することを基礎に末端組織の労働組合と企業を着実に発展させるという方針を定めました。これは労働者階級に対し、国の工業化現代化事業に貢献するため、有利な条件を作り出すとみられます。