包摂的で公平な社会の構築

(VOVWORLD) -この会議で講演したベトナム代表は、誰一人も取り残されないという方針で、包摂的で公平かつ強靱な社会を構築することはベトナムの優先課題であると再確認しました
包摂的で公平な社会の構築 - ảnh 1第62回社会開発委員会会議の様子(dangcongsan.vn撮影)

5日から14日にかけて、ニューヨークの国連本部で、「持続可能な開発のための2030アジェンダ実施の加速と貧困解消の達成に向け、社会政策を通じて社会開発と公平を促進」をテーマとした第62回社会開発委員会会議が行われました。

この会議で講演したベトナム代表は、誰一人も取り残されないという方針で、包摂的で公平かつ強靱な社会を構築することはベトナムの優先課題であると再確認しました。これはベトナム共産党の主要・政策でもあり、社会のすべてのメンバーが発展のための機会と資源に平等にアクセスできるようにするものです。

持続可能な開発の柱となった社会進歩と社会公平の確保

国連常駐ベトナム代表部副団長のレ・ティ・ミン・トア公使は会議で講演し、ベトナムは教育、社会保障、貧困解消に関する一連の政策を実施していることによって多くの成果を達成してきたと述べ、これらの成果の中で、2022 年の多次元貧困率を 9.2% から 4.3% に低下したことや、貧困世帯の平均収入が230%増加したこと、識字率と適切な年齢で学校に通う子どもたちの割合が 90% 以上に増えたことなどは見るべき成果であると強調しました。

実際から見ると、ベトナム共産党が国を指導する過程において常に、人民を中心に据えるという一貫した政策を堅持していることがわかりました。社会進歩と社会公平の実施は、それぞれの社会経済開発政策と計画において常に、研究・具体化されています。

その結果、ベトナムでは、特に困難な状況にある村や離島を始め、男女不平等の削減と貧富の差の短縮を目指す取り組みが全国規模で実施されています。同時に、極度の貧困と飢餓を撲滅するというミレニアム目標も達成されたほか、経済成長に伴い、貧困率が徐々に減少しています。また、健康保険加入率は2010年の60.9%から今年の目標である94.11%に達する見込みです。

教育と人間開発の分野はさまざまな路線や政策を通じて、特別な関心を受けています。すべての人に無料教育を提供する条件はまだないものの、2000年に文盲撲滅と初等教育の普遍化、そして、2010年に中等教育の普遍化という目標を実現しました。さらに、この40 年間で大学生の数は 18 倍近く増加しました。

新しい状況における社会進歩と社会公平を確保

ベトナム共産党の第13回党大会決議は、「経済発展、社会進歩と社会公平、環境保護に関する任務を同期的かつ包括的に展開し、それに基づいてリソースを合理的に配分し、社会開発の有効性を向上させる」と明記しています。そのため、今後の経済開発政策は、社会進歩と社会公平を確保する方向で引き続き実施されるとともに、新しい状況に適した調和のとれた社会管理と発展モデルの構築に焦点を当てます。

また、ベトナムは社会的支援政策を適切に実施し、生活水準や、社会のリソースへのアクセスにおける格差を縮めるために、社会的弱者の生活の質的安定化と向上を目指しています。一方、貧困層や恵まれない人が教育を受けられるように支援を強化し、これらの人たちに持続可能な生計を創出する方針です。

ベトナムの社会構造の変化の傾向を正確に予測し、新たな状況に適した開発政策を策定する必要があります。さらに、包括的な社会保障制度を整備し、全国民が社会保障による利益を十分に享受できるようにしています。社会保険制度を改革し、「最低生活水準と基本的サービスを確保する同時に、多次元的かつ持続可能な貧困削減ソリューション」を展開するとしています。

開発目標と社会公平の実現には、依然として多くの課題が残っています。しかし、あらゆるレベル、部門、地方の正しい政策と決意、および国際協力の協力・支援により、ベトナムにおける社会進歩と社会公平の確保・進展は多くの前向きな成果を収めていくでしょう。

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