国家DXの日 「安定・繁栄のデジタル国家」を目指す
(VOVWORLD) - 10月10日はベトナムの国家DXデジタルトランスフォーメーションの日です。「データを活用して価値を作り出す」をテーマとした今年の国家DXの日は引き続き、DXの役割、意味、利点に関する社会全体の認識と行動を促進し、国のDX事業の実施を加速し、2025 年までの国家DXプログラムおよび2030年までのビジョンを効果的に実施することが狙いです。
10月10日の国家DXの日を記念する式典 |
現在のベトナムの経済と社会にとってDXデジタルトランスフォーメーションは必須です。 2020年に首相によって正式に承認された国家DXプログラムは、ベトナムにおける体系的かつ包括的なDXプロセスの基盤と足がかりを築きました。
国家DXプログラムの初期の良好な結果
国家DXプログラムは中間地点を過ぎ、当初は多くの肯定的な成果を上げ、国の社会経済の回復と発展に貢献しました。
まず第一に、デジタル変革に対する社会全体の認識が高まっており、特に省庁、支部、地方の幹部の認識が一段と高まっています。すべての地方で配置されているコミュニティデジタル作業部会は居住地を回って、パスポート発給や医療保険、出生届などのオンライン申請をはじめ生活へのテクノロジーの利用方法を住民に啓蒙しています。
今年はじめからの 8 か月間、各省庁、支局、地方は引き続きオンライン公共サービスの提供を推進しました。現在、全国のすべての地方が「行政手続きのワンストップ制度の革新」というプロジェクトの実施計画を策定しており、2025年までに全国の県と村レベルのワンストップ窓口で行政手続きの書類や結果通知などをデジタル化するという目標の実現に取り組んでいます。国家行政アカデミーの元行政組織学部副部長であるゴー・タン・カン博士は次のように述べています。
(テープ)
「行政手続きのワンストップ制度の実施により、事務処理時間と住民の待ち時間が短縮されました。また、行政窓口の数の減少により、書類に関するコストをはじめ、多くのコストが削減されました。しかし、最も大切なことは、住民に満足と信頼をもたらすことです」
国家DXの日の記念式典で発表しているチン首相 |
デジタル国家の構築における社会全体の取り組み
ベトナムは、達成された成果を活かし、政府、企業、国民一人一人の一致団結を力とし、包括的な国家DX事業を積極的に進めています。
去る7月に開催された今年上半期の国家DXプログラムの総括会議で、ファム・ミン・チン首相はDX事業をさらに加速させる必要があると強調し、特に、量より質を優先しなければならないと求めました。チン首相は、DX事業を進める際に、国民生活や企業の生産活動と結びつくオンライン公共サービスの開発、国家データベースの開発、ネットワークセキュリティと情報セキュリティの確保は優先課題であると述べ、次のように語りました。
(テープ)
「デジタルトランスフォーメーションは避けられない要件であり、客観的な要件でもあります。DXが国と国民に実際的な利益をもたらすので、私たちは、DX事業に突破口を開くためにさらに努力する必要があります。私たちは、「国のDXは非常に大規模で戦略的な事業であるが、それは具体的な行動と具体的な目標から始めなければならない」という観点を持って、指揮、運営、展開を大胆に進めなければなりません。私たちは、DX事業の展開において政治システム全体の総合的な力を活かすために、意識と行動の統一を達成しなければなりません」
企業共同体においても、生産経営活動をデジタル化し、顧客にデジタル製品とサービスを提供する取り組みが浮き彫りとなっています。特に、情報通信省が、デジタルテクノロジー企業の国際統合とDX事業の迅速化を目的に継承している「メイク・イン・ベトナム」というプログラムの誕生は、最新テクノロジーをマスターして国内でも世界でも活躍しようというベトナム企業の渇望を鼓舞しています。
域内で経済が最も急成長しているほか、1億人の人口を擁し、特に若い人口が多いベトナムは、デジタルトランスフォーメーションにおいて大きな可能性を秘めた国としてつねに考えられています。 「2025年までの国家DXプログラムと2030年までのビジョン」を実施するとともに、年に一度の国家DXの日にあたり様々なイベントを行うことにより、この事業に対する社会全体の意識と行動がさらに促進され、ベトナムを「安定・繁栄のデジタル国家」にするという目標が実現されることでしょう。