国家エネルギー安全保障の確保

(VOVWORLD) -ベトナム政府は、今年度中に国家エネルギー安全保障の確保を集中的に指導する方針です。
今年はじめ、ファム・ミン・チン首相は、2024年と向こう数年間向けのエネルギー供給源の確保を断固として指導してきました。国の持続可能な開発と国家エネルギー安全保障を両立させて実現することは、ベトナムの工業化近代化事業にとって重要な役割を果たすとされています。そこで、迅速かつ持続可能な経済開発に向けたエネルギー需要の確保は特別な役割を担っています。

政府の断固たる指導

国家エネルギー安全保障の確保 - ảnh 1オンライン会合の様子(VGP/Nhật Bắc)

去る1月28日、チン首相は、北中部タインホア省で、中部クアンビン省のクアンチャック県からフンイエン省のフォノイ区までの500kV送電線の第3回路の敷設促進に関するオンライン会合を主宰しました。会合の様子は同送電線が通過する9つの地方へネット配信されました。

本プロジェクトは重点プロジェクトであり、国家、中でも北部のエネルギー安全保障の確保で重要な役割を果たし、国益につながるものであるとされています。生産、経営、および消費向けの電力供給の確保につながる同プロジェクトの重要性について、チン首相は次のように述べています。

(テープ)

「これは国家の重点的なプロジェクトであることから、関連各省庁、部局、国家管理、特に関連各地方が緊密に連携する必要があります。これは、政治システム全体の責任でもあるので、私たちは全力を尽くさなければなりません。遅くとも来る6月終わりまでにこのプロジェクトを完了させなければなりません」

これに先立ち、2023年後半に政府は、あらゆる状況において電力やエネルギーの不足状態が発生しないようにという一連の指示をを出しました。同時に、チン首相は国家エネルギーに関する総合企画、2021年~2030年期の国家電力開発計画と石油ガスの備蓄・供給インフラ計画、2050年までのビジョン、2024年の電力供給確保措置に関する決議を批准しました。

エネルギーの転換、持続可能なエネルギーの確保に集中

国内でのエネルギーの需要が日々高まっているのに、石炭、石油、ガスなどの従来からのエネルギー供給源が枯渇しつつあります。エネルギー安全保障確保と国家エネルギービジョンを実現するためには、ベトナムは、グリーンエネルギー開発、温室効果ガス排出量の削減、2050年をめどに排気ガスをゼロにするという目標を設定しました。そこで、ベトナムは、エネルギー転換、風力発電や太陽光発電の開発を積極的に進めています。

国家エネルギー安全保障の確保 - ảnh 2ハー副首相(baochinhphu.vn撮影)

チャン・ホン・ハー副首相は去る1月25日に、商工省の代表との会合を行い、火力発電、洋上風力発電に関するプロジェクトを実施するにあたり、困難解決策を討議しました。席上、発言に立ったハー副首相は、政府が商工省、計画投資省、エネルギーグループに対し火力発電プロジェクトへの投資手続きの段取りの点検、検討を委託したと明らかにしました。特に、商工省が火力発電、洋上風力発電プロジェクトを実施するに際しての困難を解決するために、提案を早期に立案する必要があるとし、次のように語りました。

(テープ)

「商工省は、潜在力のある地域における洋上風力発電の財源を評価した上で、現地調査を行ってください。調査結果が出た後に、投資家を選択します」

エネルギー安全保障の確保は社会経済開発、投資誘致に向けた重要な前提となっています。具体的な政策と指導により、ベトナムはこの目標を実施するために、足並みを揃えた方策を断固として講じています。


ご感想

他の情報