既にお伝えしましたように、先ごろスイスのジュネーブで開かれた第32回国連人権理事会総会の際に、ベトナムや、フィリンピン、バングラデシュは気候変動がもたらす人権への影響の対応策に関する討論会を主催しました。この活動は、人権保護に関するベトナムの政策を改めて強調しました。
気候変動により最も大きな被害を受けている5カ国の中の1つであるベトナムは、気候変動対応の重要性を早期に認識しています
早期の認識と行動
現在から21世紀末までに、ベトナムの、気温は年平均2~3度上昇します。従って、海面は1メートル高くなり、南部メコンデルタの40%、北部ホン川デルタの10%が冠水し、その被害額はGDP=国内総生産の10%に相当すると予測されています。また、人間の健康に与える気候変動が影響は日々激化しています。
気候変動は、異常気象、長引く洪水と干ばつ、異常な高温など自然災害が発生するにつれて、空気汚染、水や食糧と栄養の不足、熱帯病や感染病、精神病の増加をもたらし、人間の健康に直接または間接的な影響を及ぼしています。そして、高齢者女性や、子ども、及び身体障害者など社会的弱者がこれらのマイナス影響を受けやすいということです。
農業生産分野だけをみても、気候変動は凶作をもたらします。従って、再生産の為の資金が不足し、貧困状態が深刻化します。発展途上国であるベトナムに対する気候変動の影響は極めて大きいといえます。こうした試練を前に、ベトナムは気候変動の影響に対応するために様々な措置を断固として実現してきました。
国際協力の強化に努力
ベトナムは、気候変動の対応に向けて、国内のあらゆる力を活用する傍ら、国際協力を積極的に推進し、国際的公約を効果的に実現しています。第32回国連人権理事会総会の際に、ベトナムは、幾つかの国と連携して、人権理事会の場で、人権への気候変動の影響を討議するという公約を再度強調しました。
また、ベトナムは、極度の貧困解消過程に対する経済的、社会的、文化的権利強化の重要性を強調すると共に、国際コミュニティに対し、貧困者が経済社会発展の恩恵を受けられるように、更なる適切な行動を行うよう呼びかけました。同時に、ベトナムは、ミレニアム目標の完成に努力しており、着実可能な開発目標の遂行に取り組み、貧困解消問題に向けて各国と協力する用意があるとしています。
ベトナム政府は、リスクを最小限に抑え、気候変動対応に関する様々なシナリオの作成を加速することなどで、気候変動対応に努力しています。特に、ベトナムは高齢者女性や子ども、障害者など社会的弱者の権利保護に特に関心を払っています。